ところ遺跡の森:平成26年度の主な事業

2016年4月11日

 ところ遺跡の森では北見市常呂自治区内での埋蔵文化財調査とその関連業務、体験学習などの事業を実施しています。

 ここでは平成26年度、北見市常呂自治区内で実施された埋蔵文化財調査、遺跡の森が催した体験学習などの事業の概要をお知らせします。

 

平成26年度の埋蔵文化財調査

大島2遺跡の発掘調査

 大島2遺跡は常呂の市街地の東、森林公園がある丘陵上に広がる遺跡です。擦文時代の竪穴住居跡が200基以上残されている大規模な遺跡で、平成21(2009)年から東京大学考古学研究室により発掘調査が実施されています。

大島2遺跡

 調査地点では標高65mの尾根上に竪穴住居跡が並んでいます。平成26(2014)年度に発掘されたのは2013年までに調査が完了した 2基の竪穴住居跡に隣接する竪穴住居跡です(地図のオレンジ色の部分)。

調査状況
【本年度の調査終了時の状況】

 平成26(2014)年度の調査では竪穴住居跡内の埋土を取り除き、本来の壁の位置が確かめられました。竪穴住居の壁や屋根の一部と考えられる炭化材が見つかり、この住居の建物が火で焼けていたことが分かりました。同様の状況は、すでに発掘された隣接する2基の竪穴住居跡でも確認されています。炭化材はもろく壊れやすいため、慎重に掘り出し、出土した場所や状況の記録が取られました。

煙出し口
【煙出し口】

 竪穴住居の壁の外側で、焼土がドーナツ状になった箇所が見つかりました。

 本年度の発掘ではまだ掘り出されていませんが、住居の南東側の壁には竃(かまど)があったと推測されています。このドーナツ状の焼土はかまどからの煙を出す「煙出し口」の跡と推定されています。かまど部分の詳しい調査は平成27(2015)年度におこなわれる予定です。

遺跡見学

 8月23日(土)、東京大学・熊木俊朗准教授を講師として遺跡見学・発掘体験を実施しました。

 参加者には前年度までの調査状況を紹介するとともに、竪穴住居跡の発掘作業の一部を体験していただきました。

 

調査要項
 遺跡名 大島2遺跡
 所在地 北見市常呂町字東浜73-8、112-11
 調査期間 2014(平成26)年8月1日~9月30日
 発掘面積 100m2
 調査主体 東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長 小佐野重利
 調査担当者 東京大学大学院人文社会系研究科 准教授 熊木俊朗

 

発掘調査報告書の刊行

 東京大学人文社会系研究科常呂実習施設と共同で『トコロチャシ跡遺跡群』の刊行を行いました。

 

平成26年度の体験学習

骨角器作り体験

骨角器作り体験 ペーパーナイフ

 3月14日(土)、遠軽町埋蔵文化財センター学芸員・瀬下直人先生を講師にお招きして、「骨角器作り体験教室」を実施しました。

 骨角器とは動物の骨や角を材料とする道具で、北海道では縄文時代からアイヌ文化期まで、長い期間にわたって使われていました。今回の体験学習では市内の遺跡から出土した骨角器の実資料の解説・見学の後、骨角器の製作体験としてエゾシカの角を削って磨き、ペーパーナイフ作りをおこないました。

団体利用

 申込みのあった団体を対象に、展示解説及び各種体験学習を実施しました。

 遺跡の森展示解説 1,529人  (42団体) 遺跡の館・埋蔵文化財センターの展示物、及び遺跡の森の案内・解説
 勾玉作り教室 89人 (4団体) 滑石を使った勾玉製作体験
 土器作り教室 44人 (2団体) 粘土を使った縄文土器製作体験
 土器復元体験 209人 (5団体) 遺跡で出土した土器の復元作業体験

 

史跡整備専門委員会議

 国指定史跡「常呂遺跡」について、各種分野の専門家を委員として整備計画の検討をおこないました。平成26年度の会議は平成27年3月11日に実施しました。

 

お問い合わせ

北見市教育委員会常呂教育事務所
ところ遺跡の森

〒093-0216
北海道北見市常呂町字栄浦376番地
電話:0152-54-3393
FAX:0152-54-3996