「ところ遺跡の森」便り

2019年6月1日

 

 「ところ遺跡の森」便りは北見市常呂自治区内で『広報きたみ』に折込で配布されている社会教育情報内に毎号掲載しているものです。
 イベント案内をはじめ、考古・自然など「ところ遺跡の森」に関連する情報を毎月お届けしています。
 (毎月初め更新予定。ここに掲載したものは、写真・文章は当初掲載時のものから一部変更している場合があります。)

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2019年 6月号 復元住居(6号住居)の再建工事がはじまりました!

 遺跡の森では大昔の竪穴住居の建物を復元・公開していますが、復元建物が老朽化してきたことから、現在順次建て替えを行っています。

 今年度は5月末から工事が開始されました。今回建て替えが行われるのは遺跡の森内の「続縄文の村」にある6号竪穴住居の復元建物です。遺跡の森の中では様々な年代の住居跡が見つかっていますが、こちらは約2000年前のものになります。

 昨年、古い建物を解体撤去し、現在は土台となる竪穴のみの状態となっています。これからこの竪穴の上に柱を立てて屋根を葺き、夏頃にはおおよその形が完成、建物内部を含めた一般公開は秋頃になる予定です。

  工事期間中も遺跡の森内を散策することはできますが、資機材の運搬など工事作業でも遊歩道を使用します。ご来訪者の方にはご迷惑をおかけすることもあるかと思われますが、ご理解、ご協力いただきたく、よろしくお願いいたします。

設計図

▲復元住居の設計図の一部

建替準備中

▲建て替えの準備に入った6号竪穴住居

 

2019年 4月号 浜辺の窪みと砂丘

 常呂で窪みと聞いたらピンとくる方はすぐに竪穴住居が思い浮かぶかもしれません。では、下の写真の窪みは何かわかりますか?

 右上にオホーツク海が見切れていることから浜辺の写真で、海岸線に沿うようにポコポコと穴が続いているのがわかるでしょうか。1つの穴は直径1mくらいと小さく竪穴住居ではないことがわかります。

 これは流氷の一部が浜辺に打ち上げられ、潮汐によってたまった砂と海水が流氷のヒビなどを広げ丸く削り、最後に丸い流氷塊が溶けることで丸い窪みになったものです。

 タネがわかれば単なる季節の風景の一部ですが、短い期間に破片とはいえ流氷を飲み込むほどの砂が波によって運ばれているのです。

 史跡常呂遺跡の大部分を形成する砂丘もこうした自然現象により形づくられていることを考えると自然の力強さに圧倒されますね。

常呂ビーチ

 

2019年 5月号 首飾りの作り方

 大昔の人々はしばしば石に穴を開けて首飾りなどのアクセサリーを作っています。常呂でも、約2500年前(縄文時代の終わり頃)の遺跡からヒスイ製の首飾りが見つかっています。

 首飾りには通常、ヒモを通すための穴が開けられています。ヒスイは宝石の中では硬くないほうですが、鉄製のナイフ程度では簡単に傷が付かないくらいの硬さがあります。現在では鋼鉄のドリルを使えば容易に加工できますが、縄文時代にはそのような便利な道具はありません。

 ではどうやって穴を開けたのでしょうか。一般には次のような方法が考えられています。研磨剤として砂をかませ、そこに木や竹の棒の先を当てて回転させるというものです。砂で削られ、少しずつ穴が開いていくことになります。実際に穴の中をよく観察すると、穴の内側に何かを回転させたような同心円状の傷が残っていることがあります。

 石の硬さや大きさにもよりますが、穴を開けるだけで何十時間もかかったはずです。小さな首飾りも、大変な労力と工夫によって作られていたわけです。

ヒスイ製勾玉
▲縄文時代晩期のヒスイ製勾玉(実物の大きさ:右の長さが約3cm)

 

 

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