北見市の誘致企業紹介 第7回 北海道糖業(株) 北見製糖所

2015年2月26日

北海道糖業株式会社

北見製糖所

北見製糖所

 

第7回目は北海道糖業(株)北見製糖所を紹介します。同製糖所は昭和32 年に芝浦製糖(株)北見製糖所として操業を開始。昭和43 年、同社と他製糖二社のビート糖部門の分離統合により北海道糖業(株)が誕生し、現在に至っています。

ビート糖や北見製糖所の事業概要などについて、所長の小林信幸さんにお話を伺いました

 

小林信幸 北見製糖所所長

北海道糖業(株)北見製糖所 小林信幸所長

ビート移送風景

原料となるビートの移送風景

袋詰め

包装され出荷工程へ

倉庫内風景

出荷前の倉庫内

砂糖

-日本で、ビート(てん菜)を作っているのは北海道だけと聞きましたが、本当ですか?

小林所長:本当です。国内の砂糖の原料はビートかサトウキビのどちらかです。冷涼な気候を好み、大きなカブのような根に糖分を蓄えるビートは、特にお盆以降には昼夜の寒暖差が必要ですので、北海道が栽培に最も適した地域なのです。オホーツクと十勝地域で全道の8割が生産されています。

農作物の病気の予防や収穫量の確保には、1か所の畑で1年ごとに異なる作物を作ること(輪作)が大事です。ビートは小麦、じゃがいもと並んで輪作には欠かせず、北海道の畑作農業の中で重要な役割を果たしています。

また、ほうれん草の仲間であるビートの大きな葉は、収穫後にすき込まれて有機物として畑に補給され、製糖工程で糖分を抽出した後の「絞りかす( ビートパルプ)」は家畜の飼料として有効活用されます。

 

-なるほど、ビートは捨てるところがないのですね。ところでどのように砂糖になるのですか?

小林所長:製糖所に運び込まれたビートをきれいに洗った後、機械で千切りにします。これを温水に入れると糖分が溶け出してジュースができます。各工程を通過して不純物が取り除かれ、きれいになったジュースを煮詰め、真空のタンクで結晶化し、遠心分離機で糖蜜と分かれて砂糖が誕生します。

ビートの収穫が始まる10月中旬ころから製糖を開始し、翌年2月ころまで夜通しで作業が続きます。その年によって増減はありますが、平成26年度はおよそ28万トンのビートが運び込まれ、約4万9千トンの砂糖を生産する予定です。多い日は1日延べ800台もの大型トラックが出入りします。ちなみにビートは1個800~1,000グラムあり、そこからおよそ170グラムの砂糖が生まれます。

 

-ビートの生産拡大にさまざまな工夫をされているそうですね。

小林さん:農家の皆さまの高齢化や労働力不足等により、近年ビートの作付面積が減少傾向にあります。育苗や移植作業等を請け負う仕組みを作りながら、ビートを作付しやすいように支援しております。

また、農業生産法人を設立して、自らもビートの生産に取り組んでいます。主に酪農家の草地等を借り受けるなどして土地を確保しているのですが、酪農家にとってもビート生産後には飼料作物の生産性が向上する等のメリットがあります。地域の中で良い関係を築いていければと思います。

 

-製糖以外にも「バイオ事業」などを展開されていますね。

小林さん:腸内の善玉菌の増殖元となる一方、砂糖の結晶化を阻害する性質を持つラフィノースというオリゴ糖が製糖工程において蓄積されます。このラフィノースの分解を目的とした「酵素」の専用生産工場を建設したことが、当社のバイオ事業の始まりです。

その後、さまざまな商材を手掛け、自社製品開発を検討したこともありますが、現在は受託中心に事業を展開しています。受託生産ですので、当社の名前は表に出ていませんが、ひょっとすると皆さんが口にされている商品に使われているかもしれませんね。

 

-最後に、北見市民の皆さまへメッセージをお願いします。

小林さん:北海道糖業(株)は今後も北海道農業の振興に積極的に寄与するとともに、「企業市民」として、地域社会の発展に貢献していきます。市民の皆さまには引き続き、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

(文中のデータは全て平成26年11月現在のものです)