市政執行方針(平成29年3月)

2017年3月2日

 


市政執行方針(平成29年3月)
目次
1.はじめに
2.市政運営の基本姿勢
3.平成29年度の主要施策
  (1)自然と共生する安全・安心のまちづくり
  (2)豊かな心と文化を育てるまちづくり
  (3)支えあい、一人ひとりを大切にするまちづくり
  (4)活力を生み出す産業振興のまちづくり
  (5)住む喜びを実感できる生活優先のまちづくり
  (6)市民とつくる信頼と協働のまちづくり
4.むすび

市長
 
 

 

1.はじめに

 

 平成29年第1回定例北見市議会の開会にあたり、新年度の市政執行に対する私の所信を申し上げます。

 

 私が市政を担わせていただいてから、2度目の春が訪れようとしております。

 この間、市民の皆さま、議員の皆さまのご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。

 

 世界情勢に目を向けますと、中東や欧州などで紛争やテロが続き、隣国のミサイル発射や核実験などの安全保障上の懸念も継続しており、また、英国のEU離脱や米国の新大統領の動きなども、全世界に大きな影響を及ぼすことが懸念されているところであります。

 

 わが国では、3年後の2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、首都圏を中心に大型事業が続くとともに、円安基調の為替相場により、自動車産業など輸出産業を中心に好業績が続いております。

 ここ北見の地においても、昨年12月の有効求人倍率が昭和53年の統計開始以来最高の1.33倍となるなど統計上の改善が見られますが、その4割は、パートなど非正規労働に対する求人が占めており、地方創生総合戦略が目指す、若者を中心とした人口流出を食い止め、将来にわたり安心して家庭が持てる雇用という観点からは、道半ばの状況にあります。

 

 本市では、昨年3月に北見市合併10周年記念式典を挙行し、10年の節目を多くの方々と祝い、次の10年、20年の市勢発展に向け、誓いを新たにしたところでありますが、今後、さらに本格化する人口減少・少子高齢社会への対応など、これからのまちづくりには、従来の延長線上ではない、新しい構想力とそれを実行する行動力が必要となってまいります。

 私は、この地方難局の時代において、新しいまちづくりのビジョンを示すとともに、市民の発想をまとめ、活力を引き出し、市政のリーダーとして熱意を持ってまちづくりに取り組んでまいります。

 

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2.市政運営の基本姿勢

 

 それでは、新年度の市政運営の基本的な考え方について申し上げます。

 

 本市の人口は、全国の地方都市と同様に、死亡者数が出生者数を大きく上回るとともに、若者の就職等に伴う大都市への流出が原因となり、過去5年間で年間約1000人のペースで減少しており、昨年末には、残念ながら12万人の大台を割り込んだところであります。

 今後においても、死亡者の増加は、年齢別人口分布の関係から今から18年後の平成47年頃まで増加することが見込まれており、人口の減少は避けられない状況となっております。

 

 市では、昨年2月に北見市地方創生総合戦略を策定し、2040年(平成52年)の人口目標を国立社会保障・人口問題研究所の予測から7千人増の9万7千人に定め、子育て環境の整備による少子化対策とともに、若者等の雇用確保に向けた経済活性化策について施策展開を図っているところであります。

 人口減少対策につきましては、息の長い取組が必要と認識しており、今後とも総合戦略で定めた諸施策を一つひとつ着実に実行し、明日の北見を創ってまいります。

 

 また、平成18年3月の一市三町合併時に策定された「新市まちづくり計画」の基本的な考え方を踏まえ、多くの有識者や市民の参画により平成21年に策定した現「北見市総合計画」の計画期間が、平成30年度までとなっていることから、その後の本市の総合的かつ計画的な行政運営の指針、まちづくりの長期的な指針について、市民の皆さまにお示しする必要があります。

 本格的な少子高齢化・人口減少社会の到来を迎える、新市2回目の総合計画策定にあたっては、本市の基幹産業である一次産業の振興、商工業や観光など地域の特徴を生かした成長戦略と子育て環境の整備とともに、各自治区の特長を生かしつつ、持続的なまちづくりを目指し、また、公共施設のマネジメントの強化やコンパクトシティ化など、より効率的な行政運営に努めていく必要もあります。これらの検討にあたりましては、各界の有識者や多くの市民と対話を重ねながら進めてまいりたいと考えております。

 

 また、一大事業であります都市再生整備事業につきましては、スケジュールに沿い、しっかり取り組むとともに、現在、全道的な課題となっているJR問題に係る対応につきましては、国や北海道に対して、圏域を挙げて働きかけるなど、鉄路の維持存続に向け積極的に取り組みます。

 

 さらに、昨年8月の大雨台風災害の記憶も新しいところでありますが、市民の生命、財産を守るため、安全・安心なまちづくりを進めるとともに、社会福祉の充実や教育環境整備、くらしやすい都市環境の構築など、今後とも住んでよかった、これからも住みつづけたいと市民の皆さまが実感いただけるまちづくりを進めてまいります。

 


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3.平成29年度の主要施策

 

 本市においては、老朽化した公共施設や社会保障関連経費の増加などへの対応により、厳しい財政状況が予想される中で地方創生への取組や自治区の振興発展、多様化する市民ニーズにも的確に対応する必要があり、事業化にあたっては必要性・効率性・緊急性といった側面からも考慮する必要があります。これらを踏まえ、「北見市総合計画」後期基本計画の具体的な施策である実施計画について、今般、第9次となる計画を策定したところであります。

 総合計画に掲げる将来像「ひと・まち・自然きらめくオホーツク中核都市」-安心な活力都市 北見-の実現に向け、着実な実行を図ってまいります。

 

 それでは、「北見市総合計画」の6つの基本目標に沿って、新年度の主要施策について申し上げます。


(1)自然と共生する安全・安心のまちづくり

 

 第一は、「自然と共生する安全・安心のまちづくり」であります。

 

 近年、地球規模での自然環境の変化により、大雨による洪水や土砂災害などが全国各地で発生しており、昨年8月には北海道に4つの台風が次々と上陸・接近し、本市でも記録的な大雨となり、一部の河川が氾濫し、誠に残念ながら市民1人の尊い命が奪われる惨事となるなど、甚大な被害が発生しました。いつ発生するかわからない予期せぬ災害に対し、私たちは日頃から防災に対する意識を高めるとともに、大規模な災害などに備えた防災体制づくりを進めなければなりません。

 

 まず、防災の強化については、昨年8月の大雨台風により被害を受けた河川等の改修を進めるとともに、災害に強いまちづくりを目指すため、これまで取り組んできた食料や毛布などの災害備蓄品の整備を引き続き進めるほか、国において想定し得る最大規模の降雨を前提に「洪水浸水想定区域図」が新たに公表されたことを受け、常呂川流域のハザードマップを見直してまいります。また、大雨災害時に河川の水位状況をリアルタイムに把握するため、警戒箇所にカメラを設置し監視体制の強化を図るとともに、災害発生時の迅速な被災状況の確認のため、小型無人航空機・ドローンを配備し、防災・減災施策の充実を図ります。

 

 消防体制整備では、平成27年から移転改築工事を進めてきた消防本部・消防署庁舎が本年2月に完成し、昨日(3月1日)から供用を開始しました。新年度においては、外構工事を行うとともに、消防署留辺蘂支署移転改築では、通信指令システムの移設と機器の更新を行ってまいります。また、水槽付ポンプ自動車及び高規格救急自動車の更新を計画的に進めるとともに、救急業務では、心肺停止者などの救命率向上を目指し、救急救命士資格取得のための研修に職員を派遣し、気管挿管や薬剤投与などの高度な知識と技能の習得を図ります。

 

 近年の異常気象により多発している集中豪雨による冠水への懸念や路面凍結時の危険性を勘案し、旧ふるさと銀河線の南大通アンダーパスを平面化するにあたり、支障となる高架橋を撤去いたします。また、アスベスト含有の可能性がある煙突を持つ、学校をはじめとする公共施設につきましては、現在、実態調査を行っているところでありますが、その結果に基づき改修工事を行うなど、市民の皆さまが安心して施設を利用することができるよう取り組んでまいります。

 

 消費者保護につきましては、本年度開設した「北見市消費生活センター」で、悪質な訪問販売などの相談業務を行うほか、新年度から広域連携の一環として訓子府町、置戸町からの相談者に対しても支援を行ってまいります。

 

 環境保全では、北見工業大学と共同で実施している市内小河川の水質の総合的評価と特定外来生物等の調査を引き続き実施するほか、平成30年度末をもって計画期間が終了する環境基本計画の策定に取り組んでまいります。

 

 新エネルギー関係では、住宅用太陽光発電システム導入費に対する助成を継続するほか、市内中小企業などによる再生可能エネルギーによる発電施設の設置に対し支援してまいります。

 

 さらに、市道の街路灯については、維持管理経費の縮減及び環境負荷の軽減を図るため、新年度より水銀灯からLED灯への切り替えを計画的に進めるほか、町内会等が設置するLED防犯灯についても、助成を行ってまいります。

 

 ごみ処理につきましては、廃棄物処理場施設の長寿命化対策と二酸化炭素削減のための基幹的整備工事を実施するほか、埋立容量を確保するための大和最終処分場の第2期かさ上げ拡張整備も継続してまいります。また、平成30年度末をもって計画期間が終了する一般廃棄物の処理に係る基本的な方向性を定める一般廃棄物処理計画の策定を進めるほか、PFIの手法により事業を行っている留辺蘂自治区の北見市外2町一般廃棄物最終処分場については、引き続き運営期間の延長に向けた取組を進めてまいります。

 

 次に、安全で安心して利用できる都市公園の整備を進めるため、計画的な遊具の更新や施設の維持修繕を行うほか、東陵公園では、大規模な大会開催時に不足する駐車場の舗装整備を行うとともに、公園内園路のバリアフリー化など利便性の向上を図ってまいります。

 


(2)豊かな心と文化を育てるまちづくり

 

 第二は、「豊かな心と文化を育てるまちづくり」であります。

 

 私たちが豊かで充実した生活を送るためには、市民の多様なニーズに対応した生涯にわたって学び続けることができる環境整備が必要であります。昨年度から主宰している「北見市総合教育会議」を通じて、まちの未来を担う子どもたちが健やかに成長できるよう、学習環境の整備を進めるとともに、市民一人ひとりが生きがいを持って学習活動を行えるよう、教育委員会と連携し施設整備や文化振興に努めてまいります。

 

 まず、生涯学習では、中央図書館の来館者数が移転改築から1年間で35万4千人を超えました。今後も、多くの方にご利用いただくため、蔵書の整備を行うほか、長期的な展望に立った図書館の運営やサービスの基本的な考え方と方向性を示す「北見市立図書館振興計画」を策定いたします。また、絵本を通じ子どもの心や知性を育み、乳児期からの読書習慣の醸成を図るため、乳幼児絵本スタート事業を継続して行ってまいります。

 

 学校教育では、昨年から建設を進めている留辺蘂小学校の完成に向け整備を進めるほか、学校耐震化事業についても計画的に進めてまいります。設備面では、教育用コンピュータ及び校務支援システム等を更新するほか、視覚効果によるわかりやすい授業を展開するため、新年度から2か年で小中学校の全普通教室にデジタルテレビ及び実物投影機を導入いたします。

 

 また、一部の学校でモデル配置してきた学校司書につきましては、児童生徒の読書機会の増加に効果をあげ、学力向上の面でも今後大きな成果が期待できることから、計画的に増員していくほか、学習の補充的、発展的な指導を行う教育活動支援講師やいじめ・不登校対策や特別支援を要する児童生徒の課題解決を行う専門職の配置を継続してまいります。

 

 さらに、特別支援教育においては、障がいのある児童生徒にきめ細かな支援を行う支援員を配置するとともに、医療的ケアが必要な児童生徒には看護師を配置してまいります。また、学習の補充的・発展的な指導を行うため、教員免許を有する支援講師を配置いたします。

 

 児童生徒の安全確保では、通学路の安全確認調査を実施するほか、スクールバスの運行状況を児童生徒や保護者にリアルタイムで情報提供し、乗降利便向上や安全安心を確保するため、スクールバス運行管理システムを導入いたします。

 

 青少年の健全育成では、一昨年から開催しているアジア国際子ども映画祭を本年も本市で開催するほか、利用児童の増加に伴い施設が狭隘となっている美山児童センターの増築拡張工事を実施いたします。

 

 芸術・文化活動の振興では、北見芸術文化ホールが開館20周年を迎えることを記念して演劇や音楽などの公演を開催するほか、北網圏北見文化センターでは、美術企画展等を行ってまいります。

 

 スポーツ振興では、本年度から実施している多種目体験型スポーツ教室「ジュニアアスリートチャレンジアカデミー」が対象の小学生と保護者から大変好評なことから、開催回数を増やし実施してまいります。交流人口の拡大や地域経済の活性化につながるスポーツ合宿事業につきましては、引き続き必要な支援を行い、来北したチームが今後とも満足していただけるよう努めてまいります。また、施設整備では、東陵公園のテニスコート休憩所を改築するほか、陸上競技場判定機器を更新いたします。

 

 文化財の保護・継承では、ところ遺跡の森復元竪穴住居を再建するほか、東京大学が遺跡発掘を開始してから60周年を迎えることから、記念講演会とパネル展を開催いたします。

 

 また、北見市の歴史や風習、風俗を後世に伝えるため、平成25年度に執筆を開始した「新北見市史」については、新年度末までに執筆作業を終了し、平成30年度の発刊につなげてまいります。



(3)支えあい、一人ひとりを大切にするまちづくり

 

 第三は、「支えあい、一人ひとりを大切にするまちづくり」であります。

 

 まちの将来を担う子どもたちを育むため、安心して出産し、子育てができる環境づくりをさらに進めてまいります。また、高齢期を迎えても元気に暮らすことは、市民共通の願いであり、健康寿命を延ばす取組を促進し、誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。

 

 地域医療の充実では、日曜・祝日等昼間の外科系一次救急患者を休日夜間急病センターで新たに受け入れ、市民の皆さまが安心できる医療体制の整備に努めてまいります。また、将来の地域医療体制の充実への布石となるよう、医師として市内で医療機関に勤務又は開業しようとする医学生等に対し、修学又は研修に必要な資金の貸付けを行ってまいります。

 さらに、常呂自治区唯一の医療機関である常呂厚生病院の医療機器更新に対して助成を行うほか、北見医師会看護専門学校の学生に対する看護師等修学資金貸付と医療福祉情報コミュニティ活動への支援も継続してまいります。

 

 市民の健康づくりでは、本年度から実施している認知症予防事業は、認知症の高齢者が増加傾向にあることから、新年度、対象地区を拡大してまいります。また、歯周疾患の早期発見、早期治療により、将来自分の歯をより多く残し、生涯を通じて健康で快適な生活を送るため、中高齢層及び妊娠中の方々を対象に歯周疾患検診を実施するほか、フッ化物洗口事業については、幼稚園・保育所及び一部の小学校でむし歯予防対策として実施しておりますが、新年度から全小学校での実施を目指し、さらなる歯・口腔の健康づくりを進めてまいります。

 

 また、複雑化・多様化する現代社会において、心の病気が増加傾向にあり、病気への理解や自殺予防の普及啓発に取り組むことが重要であることから、保健所及び日本赤十字北海道看護大学の協力のもと、ゲートキーパーを養成するとともに、ホームページ上で24時間気軽にメンタルチェックできる「こころの体温計」を導入し、こころの健康づくりと自殺予防の取組を進めます。

 さらに、特定不妊治療に対する経済的負担の軽減を図るための助成を継続するほか、子宮頸がん、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がんの5大がん全ての受診勧奨を行うなど、がん検診の総合支援事業に取り組むとともに、食育推進計画を盛り込んだ「第3期北見市健康増進計画」を策定し、健康寿命の延伸を目指してまいります。

 

 児童福祉では、近年、ほとんどの家庭が乳幼児期の育児に紙おむつを使用しており、子育て世帯の経済的負担が増えることから、子育て支援の一環として新たに紙おむつ類無料回収事業に取り組んでまいります。

 

 昨年のオープン以来、多くの幼児に利用いただいている屋内子ども遊戯場・パラきたKidsについては、必要な環境整備を行い、親子により満足いただけるよう努めてまいります。

 

 また、育児不安や育児ストレスなどで悩む親を支援するため、常盤町に建設された道営住宅の集会室を利用し、子育て支援センターを開設するほか、児童の預かり等の援助を希望する人とその援助を行う人との連絡調整を行うファミリー・サポート・センター事業に新たに取り組み、子育て支援のさらなる充実を図ってまいります。

 さらに、未就学児の通院及び小中学生までの入院、訪問看護にかかる医療費の一部を継続して助成するほか、中央保育園の改築事業、病児保育事業や一時預かり事業の実施など「子ども・子育て支援事業計画」の着実な実施を図るとともに、利用者増加により狭隘化している小泉保育園と併設している子育て相談センターの拡張に取り組んでまいります。

 

 高齢者・障がい者福祉では、高齢者及び障がい者の経済的負担を軽減するため、子育て支援と合わせて紙おむつ類無料回収事業を新たに実施してまいります。

 

 また、「第2期障がい者計画」の実践計画となる「第5期障がい者福祉計画」を策定するとともに、身体障害者手帳の交付対象とならない18歳未満の聴力に障がいがある方に対し補聴器購入費の助成を新たに行うほか、これまで主に手話による意思伝達が必要な聴覚障がい者を対象としていた入院時コミュニケーション支援事業を重度心身障がい者まで拡充し、支援を行ってまいります。

 

 また、介護分野の人材不足を解消するため、結婚や出産を機に現在離職している介護福祉士やホームヘルパーの再就職を前提とした研修会を実施し、潜在的有資格者の復職支援を行ってまいります。



(4)活力を生み出す産業振興のまちづくり

 

 第四は、「活力を生み出す産業振興のまちづくり」であります。 

 

 地域の活力を維持していくには、産業のさらなる振興と稼ぐ力が重要であり、基幹産業である農林水産業を軸として競争に強い地域産業の構築を目指してまいります。また、北見工業大学などの知的資源を生かすとともに、首都圏などからの仕事の誘致を進めるなど、新たな産業を生み出すことで雇用の拡大に取り組んでまいります。

 

 まず、雇用対策では、大学新卒者等の地元への就職を促す取組として、地元企業合同による会社説明会を開催するとともに、大卒者や季節労働者などへのきめ細かなサポートを行います。

 

 技能振興の推進では、若者の技能・ものづくり離れに対処するため、児童等にものづくりを体験してもらうほか、市外から料理人等の講師を招へいし地場産品を活用した新製品開発を行うための講習会を開催するなど、技能・ものづくりに関する普及啓発事業を実施いたします。

 

 農業の振興では、北見産たまねぎの新たな販路拡大のため、ロシアへの海外輸出に向けた本市のPRを実施するほか、農家戸数の減少、高齢化による後継者不足が著しい端野豊北地域に、地域力の維持・強化を図るため新たに地域おこし協力隊を配置し、地域農業の活性化を図ってまいります。

 

 また、持続可能な農業の実現のため、担い手の育成・確保への支援や重点振興品目に位置付けられた豆類や野菜の作付振興に対する助成を行うほか、生産者と消費者の相互理解を深める交流イベントの実施や学校給食の地場産物利用の推進など地産地消の取組を進めてまいります。

 

 畜産関係では、高品位な和種繁殖を目指し、支援を行うとともに、草地の整備及びデントコーンの種子代の一部についても助成してまいります。

 

 農業基盤整備では、農地、農道や排水路の整備を行う土地改良事業を計画的に進めるとともに、地域が共同で行う農地、水路、農道等の質的向上を図る活動に対し支援を行ってまいります。

 

 林業振興では、山林の無立木地を解消し健全な森林資源の維持造成を図るため、民有林の植栽及び下刈り・除間伐に対する助成を行うとともに、市有林の適正管理に引き続き取り組みます。また、林産業振興策として、木材加工場等の設備投資に対し助成を行うとともに、一般住宅等への木質ペレットストーブ及びボイラーの導入促進を図り、循環型社会の構築を目指します。

 

 水産業振興では、北海道が進める漁港漁場整備事業計画に基づき、衛生管理型漁港に向け常呂漁港の基本的な施設の整備を計画的に実施するとともに、栄浦漁港の機能保全事業を進め、トウフツ物揚場を整備してまいります。

 

 工業振興及び新産業創出の関係では、地方創生総合戦略にも掲げている新たな働き方の提唱と本市への人と仕事の誘致を目指し、テレワークのための環境整備を行うとともに、新規参加企業発掘のためのPR活動や地元のICT人材育成などを積極的に行います。

 

 また、豊富で質の高い農林水産物を活用し、付加価値の高い商品の開発を支援するとともに、地元企業が北見工業大学をはじめ、管内の大学や公設試験研究機関などと連携して取り組む産業クラスターの形成を推進してまいります。

 

 中小企業振興では、「北見市中小企業振興基本条例」に基づき中小企業の振興発展に努めるとともに、起業・創業を促すための環境整備や中小企業向けの資金需要に対する支援を進め、活力ある中小企業の成長発展を目指してまいります。

 

 平成27年12月から「ふるさと北見応援寄附金」に対する返礼品制度を創設しましたが、全国の多くの方々に当地の魅力ある物産を知っていただくとともに、地場産業の活性化に寄与するためにもPRに努めてまいります。

 

 観光物産振興では、「行ってみたくなる北見」をキーワードに観光推進プロジェクトを進めております。この中で、ビジネスホテル利用客を中心に大変好評をいただいている北見焼肉ミートクーポンや昨年、茨城県で行われた「全国コロッケフェスティバル」で日本一となった「たまコロ」など、本市ならではの食や温泉、観光施設といった地域資源を大いにPRしてまいります。

 

 また、近年著しく増加しているアジア圏などの外国人観光客に向け、サイクリングを核とした着地型観光を展開し、本市を中心としたオホーツク全体の雄大な自然、味覚などをアピールするほか、リニューアルしてから5周年となる山の水族館の記念事業を実施するとともに、新企画用の展示水槽を導入いたします。



(5)住む喜びを実感できる生活優先のまちづくり

 

 第五は、「住む喜びを実感できる生活優先のまちづくり」であります。

 

 住みやすいまち、魅力のあるまちをつくるためには、利便性や快適性に優れた都市環境の整備を進める必要があります。しかし一方では、今後のさらなる人口減少、少子高齢化に備え限られた財源を効果的に投資することが重要であることから、都市の既存ストックを有効に活用し、多様な都市機能がコンパクトに集積した、市民の皆さまに「住みやすさ」を実感いただけるようなまちづくりを進めてまいります。

 

 都市再生整備事業については、市民説明会やこれまでの議会議論を踏まえつつ、合併特例債の期限である平成32年度の事業完了に向け、全力で取り組んでまいります。

 

 道路関係では、北海道横断自動車道について、高規格幹線道路等の整備促進に係る各期成会を通じ国等に対し要望し、端野町川向・美幌町高野間は昨年12月に計画段階評価に着手されました。引き続き、訓子府・陸別町陸別間の整備促進や当面着工しない区間となっている陸別町陸別・足寄間の整備着手など、高規格幹線道路等の建設促進を国に強く要請してまいります。また、市道や橋()の整備修繕につきましても、優先度を勘案しながら計画的に進めます。

 

 地域公共交通では、「北見市地域公共交通計画」に基づき、地域住民の利便性の向上を図るため、地域の特性に合わせた路線の見直しや変更などを行います。

 

 住宅関係では、環境負荷の低減や安全・安心で快適な住環境整備を促進するとともに、地域経済の活性化を図るため住宅省エネ・バリアフリー化改修費助成事業を実施いたします。

 

 また、本年策定予定の空家等対策計画に沿って、適切な管理が行われていない空家等の実態調査を進め、その活用についても検討を進めます。

 

 市営住宅の整備では、高栄団地、端野町親交団地の建替事業及び常呂町末広団地の建設事業を継続して行うほか、長寿命化計画に基づいたユニットバス化など、居住環境の改善を図るとともに、留辺蘂町第2東町団地の整備を行います。

 

 上下水道事業においては、老朽化した管の計画的な布設替や設備の定期的な更新を行い、より効率的な維持管理に努め、市民の皆さまに安全で安心いただける事業運営に努めてまいります。

 

 除排雪体制につきましては、近年の異常気象により大雪や暴風雪になる頻度が増えたことにより雪堆積場の容量が不足していることから、新たな雪堆積場の整備を進めます。また、委託業者へ貸し出す除雪車両の増車を行うなど、必要な資機材の確保に努めてまいります。



(6)市民とつくる信頼と協働のまちづくり

 

 第六は、「市民とつくる信頼と協働のまちづくり」であります。

 

 社会がめまぐるしく変化する中において、地域のさまざまな課題に対応しながら、元気で活力あるまちづくりを進めていくためには、行政だけでなく、多様な担い手が協働していく必要があります。今後においても、まちづくりの最高規範である「北見市まちづくり基本条例」の理念に基づき、市政への市民参画を促進するなど、協働によるまちづくりをより一層推進してまいります。

 

 現行の「北見市総合計画」は、平成30年度末をもって計画期間が終了することから、次期総合計画の策定作業に新年度から着手することといたします。策定にあたっては、有識者や公募委員で構成する北見市総合計画審議会での議論を中心に、市民満足度調査の実施やシンポジウムの開催などを通じ、市民の皆さまとともに検討を進めてまいりたいと考えております。

 

 行政サービスの向上につきましては、昨年11月に愛媛県で開催された「行革甲子園」でグランプリを受賞するなど、ワンストップサービスの推進に取り組んでおり、今後においても手続きの簡素化と業務効率化のための事務改善を進めるとともに、職員の対応能力向上のための研修についても適宜実施してまいります。また、現在整備中の東相内公共施設複合化整備事業につきましては、新年度の完成を目指し出張所の建設を進めてまいります。

 

 国際交流・姉妹友好都市交流では、提携45周年を迎えるポロナイスク市との記念事業や様々な交流事業などを通して、友好・親善を一層深めるとともに、市民レベルでの交流と相互理解の促進を図ってまいります。

 

 住民自治活動の推進につきましては、地域コミュニティの根幹である町内会活動の活性化を促すため、北見市北見自治会連合会へ支援するほか、昨年8月に締結した「北見市における町内会への加入促進に関する協定」に基づき、アパートやマンション入居者へ町内会加入の勧誘をするなど、加入率向上への取組を進めてまいります。また、住民自治推進交付金制度につきましては、引き続き全国各地の様々な事例を研究するとともに、地域コミュニティのあり方について検討を進めてまいります。

 

 各自治区の特長を生かした地域振興では、市民が自ら考え、自ら実践する自主的なまちづくり活動を推進するため、自治区ごとの取組に対し、まちづくりパワー支援補助金により、助成してまいります。

 

 男女共同参画社会の実現に向けた取組につきましては、社会のあらゆる分野において、男女がお互いの人権を尊重し責任を分かち合い、性別に関わりなく個性と能力が発揮できる男女共同参画社会の実現に向け、「第2次北見市男女共同参画基本計画」の策定を進めるとともに、女性活躍の支援や本年度から進めている「きたみワーク・ライフ・バランス認定事業所」の公表や制度周知を行ってまいります。


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4.むすび

  以上、平成29年度の市政運営の基本的な考え方と主要施策について申し上げました。

 

 先月5日に軽井沢で開催された日本カーリング選手権大会において、ロコ・ソラーレ北見は、予選から全勝で決勝に駒を進め、決勝では、予選二位の中部電力との試合となりました。この一戦は、息を飲むスリリングな試合展開となり、最終第10エンドまで、目が離せない熱戦となりましたが、ロコ・ソラーレ北見は、残念ながら敗れ、準優勝となったところであります。

 

 しかしながら、2018年平昌オリンピック出場への道は閉ざされたものではなく、今年9月に本市、カーリング競技の聖地ともいえる、アドヴィックス常呂カーリングホールで開催される代表決定戦で雌雄を決することとなります。ロコ・ソラーレ北見の選手たちには、この大舞台で、持てる力を十分出し切れるよう、関係者とともにバックアップし、その大きな目標が達成できるよう、全市を挙げて応援してまいりたいと考えているところであります。

 

 多くのオリンピック選手やトップカーラーを輩出したわがまちのカーリングの歴史は、今から37年前の昭和55年1月に池田町で開催された講習会に旧常呂町から一人の情熱家が参加することから始まりました。当時の様子をまとめた資料によりますと、カーリング用品もない中、ビールのミニ樽を再利用したストーンとほうきであるブルーム代わりの竹ぼうき、風呂用のモップで試し、翌年開催された第1回NHK杯カーリング選手権大会においても、小型ガスボンベを加工したストーンを使うなど試行錯誤の中、仲間とともに競技の普及に向け邁進したとあります。

 その後、カーリング専用の室内ホールが旧常呂町、旧北見市に誕生するなど環境整備が整うとともに、活発なリーグ戦活動やジュニア育成など多くの関係者の熱意のこもった活動により、カーリングは磨かれ、地域に豊かな光を放ち、カーリングのまちとして隆盛を極め、今日に至ったのであります。

 この中心人物であり、常呂カーリング協会初代会長である小栗祐治氏曰く「挑戦し続けている間が青春だ」と今から30年前、還暦時のインタビューで語っておりますが、このことは、人数の大小や年齢に関係なく、熱意・情熱を持って事に当たり挑戦すれば、大業を成し得ることの証明でもあります。

 

 平成18年3月5日、多くの関係者の熱き想いにより新北見市は誕生いたしました。改めてこのまちづくりに対する高い志に想いを馳せるとともに、北見の地に集う一人ひとりが挑戦の心と情熱を持ち、まちづくりに取り組めば、かならずや北見の創生は叶うと私は思います。私は、この取組の先頭に立って、明日を築き、笑顔ひろがる北見の実現に邁進してまいりたいと考えております。

 

 最後に、市民の皆さま、議員の皆さまのご支援、ご協力を引き続き賜りますよう心からお願い申し上げ、新年度の市政執行方針の結びとさせていただきます。


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お問い合わせ

企画政策課
電話:0157-25-1103
ファクシミリ:0157-24-1101