市政執行方針(令和2年2月)

2020年2月27日

 


市政執行方針(令和2年2月)
目次
1.はじめに
2.市政運営の基本姿勢
3.令和2年度の主要施策
  (1)健康で安心して暮らせるまちづくり
  (2)豊かな心と文化を育むまちづくり
  (3)にぎわいと活力あふれるまちづくり
  (4)自然と調和する安全な住みよいまちづくり
  (5)市民による自主自立のまちづくり
4.むすび

市長写真
 
 

 

1.はじめに

 

 令和2年第1回定例北見市議会の開会に当たり、新年度の市政執行に対する私の所信を申し上げます。

 

 私は、昨年9月の市長選挙におきまして、市民の皆さまのご支持をいただき、現在、2期目の市政を担わせていただいております。

 この間、直面する課題が厳しさと複雑さを増す中にあっても、ふるさと北見への熱い思いを胸に、日々、全身全霊で市政運営に取り組んでまいりました。

 改めまして、市民の皆さま、議員の皆さまには、市政に対するご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。

 

 さて、我が国の人口は、地方圏から東京圏への若年層を中心とした大量の人口流出等により、北海道の約6分の1の面積しかない東京圏に全人口の約3割が集中している状況にあります。

 こうした過度な人口集中とともに、我が国の人口が平成21年から減少に転じたことと相まって、地方においては、将来的な経済規模縮小や生活水準の低下を招くことが懸念されたことから、国では、平成26年から出生率の向上により人口の減少に歯止めをかけるとともに、約11万人あった東京圏の転入超過を6年後の令和2年に解消し、転入と転出を均衡させるとの目標を掲げ、その対策を「まち・ひと・しごと創生総合戦略」として、積極的に進めてきました。

 しかしながら、令和元年には、東京圏への転入超過が縮小ではなく約14万9千人と逆に増加するなど、我が国が抱える課題は決して解決したとは言えず、引き続き、必要な対策を進め、将来にわたって、活力ある地域社会の維持を目指すこととされたところであります。

 

 一方、本市の人口は、道内他都市と同様に東京圏に加え、札幌圏への一極集中傾向が継続していることから、依然として転出超過が続き、生産年齢人口も減少するなど、大変厳しい状況が続いております。

 私は、この厳しい局面にある今こそ、北見の特徴や地域の宝を活かし、粘り強く、施策を進めていくことが、ふるさと北見の未来に対する責任を果たしていくことであるとの思いを強くしているところであります。

 

 こうした思いのもと、「北見市人口ビジョン」で掲げた今から20年後である令和22年の人口目標、9万7千人の実現に向け、今後5年間の重点的な取組をまとめた「第2期北見市地方創生総合戦略」を今般、策定いたしました。

 この第2期総合戦略の本格的な推進により、人口減少と少子高齢化といった深刻な課題に、危機感を持って真正面から立ち向かうとともに、中長期的な視点を持って、市民の皆さま一人ひとりが幸せを実感し、笑顔があふれる姿を思い描きながら、「第2期北見市総合計画」に掲げる将来像「ひと・まち・自然きらめく オホーツク中核都市―未来を拓く活力創造都市 北見―」の実現に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 

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2.市政運営の基本姿勢

 

 次に、新年度の市政運営の基本的な考え方について申し上げます。

 

 新年度からスタートする「第2期北見市地方創生総合戦略」に掲げた4つの基本目標の実現に向け、持続可能なまちづくりや地域活性化に向けたさまざまな取組を進めてまいります。

 

 1つ目の基本目標は、「地域の宝を活用した稼げるまちづくりを推進し、安心して働けるまちを実現する」であります。

 労働力人口の減少、消費市場の縮小が懸念される中、地域の稼ぐ力を高め、安心して働ける環境整備が必要であり、本市の魅力あふれる自然環境や豊かな農林水産物、大学などさまざまな地域の宝を最大限に活用し、施策を展開してまいります。

 

 2つ目は、「暮らしやすいまちの魅力を発信し、新しいひとの流れをつくる」であります。

 本市への人の流れを生み出すために、本市の魅力発信などシティ・プロモーションやUJIターン促進に取り組むとともに、観光などによる交流人口の拡大のみならず、本市に多様な形で関わる関係人口の創出・拡大を図るため、東京圏・札幌圏と継続的なつながりを持つ取組を進めてまいります。

 

 3つ目は、「それぞれの結婚・出産・子育ての希望がかなうまちづくり」であります。

 出生数の減少は、私たち社会全体の課題であります。地域や企業などが、男女ともに結婚、出産、子育て、仕事をしやすい環境を整える必要があり、結婚の希望をかなえる取組、子育てサポート体制の充実、男女の働き方改革など実効性のある少子化対策を総合的に推進してまいります。

 

 4つ目は、「ひとが集い、安全で安心して暮らすことができるまちをつくる」であります。

 人々が訪れたい、住み続けたいと思えるようなまちとするために、都市機能や質の高い日常生活サービスなどの維持・確保、豊かな自然文化や人々とのつながりに恵まれた魅力的なまちづくり、更には、安心して暮らすことができる医療・福祉サービス等の機能確保、防災・減災、地域交通の確保を図ってまいります。

 

 これら総合戦略の4つの基本目標も踏まえ、今般、第2期総合計画前期基本計画に掲げる指標の達成に向け、具体的な施策である第2次実施計画を策定いたしました。

 限られた財源の中で、より高い効果が生み出せるよう、戦略的に事業を採択したところであり、この実施計画をふるさと北見の更なる発展につなげてまいりたいと思いを強くしているところであります。

 


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3.令和2年度の主要施策

 

 次に、「第2期北見市総合計画」の5つの基本目標に沿い、新年度の主要施策について申し上げます。

 


(1)健康で安心して暮らせるまちづくり

 

 まず1つ目の基本目標は、健康・福祉に関する「健康で安心して暮らせるまちづくり」であります。

 

 1点目の「希望あふれる子育て支援の充実」につきましては、

 

(子育て支援の充実)

 安心して子どもを産み育てることができるよう、特定不妊治療費や新生児の聴覚検査費用の助成を継続するとともに、育児不安などの解消に向けた産後ケア、産婦健康診査費用の助成、5歳児健康相談などを実施してまいります。

 さらに、妊娠期から出産、子育て期に生ずる多様なニーズに対し、切れ目ない支援を図るため、ワンストップで相談支援を行う「子育て世代包括支援センター」の利用を一層促進してまいります。

 また、子育て世代の経済的な負担を軽減するため、従来、未就学児までとしている通院に係る医療費助成について、令和3年8月から助成範囲を小学6年生まで拡大することといたします。新年度からその準備として、必要なシステム改修などを進め、現在行っている紙おむつ類無料回収や中学3年生までのインフルエンザ予防接種の助成などと併せ、子育て支援の更なる充実を図ってまいります。

 

(児童福祉と幼児教育の充実)

 次に、児童福祉と幼児教育では、国の幼児教育・保育の無償化に加え、北見市独自の保護者負担軽減を継続してまいります。

 また、4月から東保育園における0歳児保育と一時預かりを開始し、需要が高い低年齢児保育の受け皿を拡充するとともに、病児保育を利用できる体制を確保するなど、引き続き、子育て世代がそれぞれのニーズに合わせて必要なサービスを利用できる環境を充実してまいります。

 さらに、より安全で快適な教育・保育環境を整えるために実施してきたとん田保育園及び常呂保育園・常呂子育て相談センターの改築を引き続き進めてまいります。

 そのほか、皆さまに楽しくご利用いただいている屋内子ども遊戯場・パラきたKidsについては、より良い施設を目指し、今後の拡充に向け、検討を進めてまいります。

 

(青少年の健全育成活動の推進)

 次に、青少年の健全育成活動では、新たにすべての市立児童館・フレンドセンターに警察への非常通報システムを設置する防犯対策を講じるほか、上仁頃小学校と若松小学校に開設している放課後子ども教室の開設期間と活動時間を拡充するなど、子どもたちがより安全に安心して過ごすことができる放課後環境の整備を進めてまいります。

 

 2点目の「健康に暮らせる保健・医療の充実」につきましては、

 

(健康づくり推進体制の充実)

 健康づくりの推進に向けて、幼稚園児、保育園児及び小学生を対象としたむし歯予防のためのフッ化物洗口について継続するほか、保健サービスを提供する拠点である保健センターの老朽化が進行していることから、今後の整備のあり方などの検討を進めてまいります。

 

(自ら取り組む健康づくりの促進)

 次に、健康づくりの促進に向けては、これまでの総合的ながん対策、中高齢者及び妊娠中の方を対象とした歯周病検診、生活保護受給者への健康管理支援を一層推進し、各種健診の受診率の向上を図るなど、更なる市民の健康寿命延伸を目指してまいります。

 

(地域医療の充実)

 次に、地域医療では、将来の安定的な医師確保につなげるため、医師として市内で医療機関に勤務または開業しようとする医学生等に対する修学支援や研修支援を行うとともに、地域医療を支える看護師を安定的に確保するため、北見医師会看護専門学校の学生に対する修学支援を継続するほか、休日夜間急病センターにおいて、4月から指定管理者制度を導入いたします。

 また、常呂自治区唯一の医療機関である常呂厚生病院の医療機器更新に対して必要な助成を行うほか、将来における地域医療のあり方については、地域が主体となって取組を進められるよう、北海道市長会などを通じて、国や道に強く働きかけてまいります。

 

 3点目の「支えあう福祉の推進」につきましては、

 

(地域福祉活動の促進)

 市民や福祉関係者の参画のもと、「第4期北見市地域福祉計画」を策定し、子どもから高齢者まで、年齢、性別や障がいの有無にかかわらず、市民誰もがいきいきと自分らしく暮らし続けることができる共生社会の実現に向けた取組を進めてまいります。

 

(高齢者福祉の充実)

 次に、高齢者福祉では、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、ごみ出しに困難を抱える高齢者等を対象に、ごみの戸別収集と安否確認による見守りを行う新たな支援制度について、令和3年度からの開始に向け、制度設計に着手いたします。

 また、令和3年度から3か年を計画期間として、高齢者施策の方向性や介護保険事業の円滑な運営方策などを示す「第8期北見市高齢者保健福祉計画及び北見市介護保険事業計画」を策定いたします。

 

(障がい者福祉の充実)

 次に、障がい者福祉では、地域生活支援拠点等の整備について、新年度から本市と近隣4町が連携し取り組む北見地域定住自立圏共生ビジョンに位置づけ、基幹相談支援センターの整備、療育病院における発達障がいの診察ができる医師確保への助成、障がい者の雇用促進に向けた取組などを推進し、障がい児者の地域生活を一体的に支える体制を構築してまいります。。

 また、手話が言語であることについて一層の啓発を行い、聴覚に障がいのある方への配慮を促進し、昨年の第3回定例市議会に提案させていただき、ご審議いただいている手話言語条例を踏まえた取組を推進してまいります。

 


(2)豊かな心と文化を育むまちづくり

 

 基本目標の2つ目は、教育・文化に関する「豊かな心と文化を育むまちづくり」であります。

 

 1点目の「豊かな心を育む教育の推進」につきましては、

 

(学校教育の充実)

 学校教育では、支援を必要とする児童生徒の個々の特性に応じた効果的かつきめ細やかな学習支援を行うため、小中学校・義務教育学校の特別支援学級及び通級指導教室にタブレット端末及び大型デジタルテレビを計画的に整備するなど、教育環境の充実を図ってまいります。

 さらに、児童生徒の個性や学力を伸ばすことなど新学習指導要領に対応するため、外国語指導助手を活用した外国語教育の充実を図るほか、教育活動支援講師や各種コーディネーター、学校司書、医療的ケア等を行う看護師を継続して配置し、充実した教育体制を構築してまいります。

 また、老朽化が進んだ学校施設の維持管理や更新に係るトータルコストの縮減や平準化を図り、施設の機能・性能を確保するため、新たに「北見市学校施設長寿命化計画」を策定し、安心して教育を受けられる環境を整えてまいります。

 

(地域との連携による教育の推進)

 次に、地域との連携による教育では、学校運営協議会を設置し、学校・家庭・地域が連携して、子どもたちの学びと育ちを支えるコミュニティ・スクールの機能を活かし、学校運営の改善を一層図ってまいります。

 また、地域資源であるカーリングについて、小中学校・義務教育学校における授業での取組を拡充するなど、地域と連携したふるさと教育を一層推進してまいります。

 

(高校・大学等教育の充実)

 次に、高校・大学等教育では、経済的理由により修学困難な生徒及び学生に対する奨学金や入学準備金貸付けなどの支援を継続するほか、包括連携協定を締結している北見工業大学及び日本赤十字北海道看護大学との連携を進めてまいります。

 

 2点目の「ともに学びあう生涯学習の推進」につきましては、

 

(生涯学習の充実)

 生涯学習において、来館者が年間30万人を超え、大変好評を博している中央図書館を核とした市内6館3室のネットワークと移動図書館を活用し、利用者の知りたい、学びたいというニーズにきめ細やかに対応するほか、引き続き本のあるくらし講座をはじめとする多彩なイベントの開催など、今後もより多くの皆さまにご満足いただけるよう、サービスの更なる充実を図ってまいります。

 

(生涯スポーツの推進)

 次に、スポーツ関連では、市民の皆さまが、さまざまなライフスタイルや年齢、体力、興味などに応じ、スポーツに関わりがもてるよう、各種スポーツ教室の充実に努めるとともに、現在建設中である北見カーリングホールについて、10月からの供用開始に向け、準備を進めてまいります。

 また、東京2020パラリンピック聖火リレーにつながる採火式を8月に本市で開催し、パラスポーツを通じ共生社会への理解を一層深める契機とするとともに、子どもたちなどにスポーツのすばらしさや可能性に挑戦する勇気などについて伝えてまいります。

 

 3点目の「地域文化を育む文化活動の推進」につきましては、

 

(芸術・文化活動の振興)

 本市の芸術・文化の拠点である北網圏北見文化センターにおいて、4月から常設美術展示室を開設するとともに、科学展示物の一部を今年度に引き続き更新してまいります。

 また、働く婦人の家の一部機能を集約した西地区公民館の改築について、令和4年度の供用開始を目指し、基本・実施設計に着手いたします。

 

(文化財の保護・継承)

 文化財の保護・継承では、トコロチャシ跡遺跡群の整備に着手するとともに、世界文化遺産登録に向けて東京大学との合同発掘調査や情報発信を継続するほか、大正9年築の市指定文化財である旧武華駅逓、留辺蘂町開拓資料館を改修いたします。

 

(地域間・国際理解の推進)

 地域間・国際理解の推進では、大韓民国晋州市との姉妹都市提携35周年記念事業や昨年10月の台風19号で大きな被害を受けた宮城県丸森町への支援をはじめとする国内外の姉妹友好都市などとの多様な交流を通じ、今後一層の友好関係を築いてまいります。



(3)にぎわいと活力あふれるまちづくり

 

 基本目標の3つ目は、産業・観光に関する「にぎわいと活力あふれるまちづくり」であります。

 

 1点目の「魅力と活力ある産業振興」につきましては、

 

(持続的に発展する農業の振興)

 農業では、全国一の生産量を誇る安全でおいしい北見産たまねぎについて、地産地消などの消費拡大に加え、農業団体などと組織する北見産農産物輸出促進協議会を中心に、引き続きロシアへの輸出促進、販路拡大に努めるなど、地域の宝を稼ぐ力につなげる取組を一層推進してまいります。

 また、国や道と連携し常呂地区の常呂川流域に設置されている樋門での排水対策を継続して実施するなど、いつ発生するかわからない、もしもの災害に備える農業インフラを整えてまいります。

 このほか、引き続き農業者の高齢化や後継者不足に対応するため、新規就農者等の担い手への支援を行うほか、ほ場整備など生産性向上を図る土地改良事業を計画的に進めるとともに、農業機械導入や農地、水路、農道等の質的向上を図る地域との共同活動も支援してまいります。

 

(豊かな林業の推進)

 林業では、健全な森林の更なる整備、木材産業の振興を図るため、国から譲与される森林環境譲与税を活用し、これまでの施策に加え、森林の整備、林業の担い手確保、地域材の利用・普及啓発などに係る施策を一体的に展開してまいります。

 また、市有林の適正管理による温室効果ガスの吸収など、多面的機能の持続的な発揮に向けた取組を継続して進めてまいります。

 

(活力に満ちた水産業の推進)

 水産業では、道が進める水産物供給基盤機能保全事業計画に基づき、引き続き、常呂漁港及び栄浦漁港の機能保全を図ってまいります。

 

(地域に根づいた工業の振興)

 工業では、進出企業への支援として、市外から進出したIT関連企業に対し、出張など従業員の移動に係る航空運賃の助成を行うなど、安定した工業振興のため、地域特性を活かせる企業の更なる誘致・集積を図ってまいります。

 

(活気ある商業活動の促進)

 商業では、経済団体などと組織する中心市街地活性化協議会を中心に、空き店舗対策やにぎわい創出を行うなど、商店街振興や中心市街地活性化に向け、今後も継続的な取組を進めてまいります。

 

(地域経済を支える中小企業の振興)

 中小企業については、起業・創業を促すため、開業時の家賃または改装費用に対して助成する創業支援制度を創設し、これまでの経営安定と基盤強化を図るための資金需要に対する支援と併せ、開業前からの切れ目ない事業支援を充実してまいります。

 さらに、地域の宝である豊富で質の高い農林水産物を活用した付加価値の高い商品開発と販路開拓を支援するとともに、大学や公設試験研究機関などと連携して取り組む産業クラスターの形成を引き続き推進してまいります。

 このほか、国の地方創生推進交付金を活用し、市外からの進出企業と北見工業大学との共同研究や地元企業とのマッチングなどを継続して行うことにより、新たなICT産業の創出による地域の稼ぐ力の向上を図ってまいります。

 

 2点目の「にぎわいと交流の観光振興」につきましては、

 

(着地型観光の推進)

 自然・歴史・文化・食など本市の多彩な地域の宝を活用した着地型観光を推進し、その受入体制の強化を図るほか、観光PRにとどまらず、豊かな自然環境を享受し、働きながらのびのびと安心して子育てを行うことができ、そして豊かで多様なライフスタイルが実現できる暮らしやすいまちであることを本市の魅力として市内外へ広く発信するシティ・プロモーションを積極的に推進してまいります。

 また、スポーツをテーマにした交流促進として、釧路市と連携した台湾からのサイクリングツアーを新たに誘致するほか、北見カーリングホールの供用開始に併せた首都圏等でのプロモーションや合宿の誘致などにより、国内外からの交流人口や関係人口の拡大を図ってまいります。

 

(インバウンド対応の推進)

 さらに、北海道を訪れる訪日外国人旅行者が増加していることから、山の水族館及び北見ハッカ記念館において施設案内を多言語化するほか、道の駅おんねゆ温泉のクリーンプラザ・おんねゆのトイレを改修するなど、インバウンドへの対応を強化してまいります。

 

 3点目の「創造性あふれる雇用環境の充実」につきましては、

 

(人材の定着・確保と雇用の促進)

 若者の地元定着を促すため、今年度開設した若者就活応援センターのウェブサイト「KITAMI WORKS」における就職情報提供やオホーツク合同企業セミナーの道央圏での開催など、地元企業の雇用に直結する取組を継続して進めるほか、道立北見高等技術専門学院の入校生を対象とした奨励金制度により、引き続き、地域のものづくりの未来を担う人材を確保してまいります。

 

(多様な就労環境の創出)

 また、場所や時間を有効に活用できる新たな働き方の提唱と人と仕事の誘引による地域経済の活性化を目指し、サテライトオフィス北見を活用したテレワークを一層推進するほか、UJIターンを希望する若年層や首都圏企業などへのPR活動に引き続き取り組んでまいります。

 



(4)自然と調和する安全な住みよいまちづくり 

 

 基本目標の4つ目は、環境・生活基盤に関する「自然と調和する安全な住みよいまちづくり」であります。

 

 1点目の「豊かな自然環境の保全」につきましては、

 

(自然共生と緑豊かな環境の創出)

 持続可能な開発目標、いわゆるSDGsに対する取組の一環として、環境分野の意識向上を図るため、引き続き、市民団体、企業などと組織するエコスクールSDGs協議会を通じ、フォーラムの開催などに取り組むほか、北見工業大学との共同研究により、計画的に市内の小河川における底生生物等の調査を行い、河川の状況を総合評価してまいります。

 

(地球環境に配慮した低炭素型・循環型社会の構築)

 次に、低炭素型社会の構築に向けては、定置用蓄電池を含めた住宅用太陽光発電システム導入や住宅等への木質ペレットを燃料とするストーブ及びボイラー導入に対し引き続き助成し、新たなエネルギーの活用を一層促進してまいります。

 また、まちきた大通ビルの変圧器更新及び北網圏北見文化センターの熱源改修や照明のLED化を行うなど、カーボン・マネジメントを着実に実践してまいります。

 次に、循環型社会の構築に向けては、「食品ロス」の削減に積極的な飲食店や宿泊施設を「食べ残しゼロ協力店」として認定する制度を創設するなど啓発活動を一層推進するほか、平成30年度から3か年計画で実施している大和最終処分場の第2期かさ上げ拡張を進め、廃棄物の処理体制を整えてまいります。

 

 2点目の「快適な生活空間の充実」につきましては、

 

(機能的な都市空間の創出)

 都市空間の創出では、「複合交通・地域交流拠点」の核となる新庁舎を令和3年1月に供用開始するほか、中央大通沿道地区で民間事業者が計画している市街地再開発事業が「北見市都市再生基本構想」の目標に沿ったものになるよう、土地利用や公共空間のあり方などを示す市街地再生計画を策定し、中心市街地の活性化を一層促進してまいります。

 また、北見ケ丘霊園の合同納骨塚に、亡くなった方のお名前などを掲げる墓誌及び供物台を新たに整備することにより、やすらぎのある空間づくりを推進してまいります。

 

(道路網の充実)

 次に、道路網の充実では、北海道横断自動車道及び遠軽北見道路の事業中区間の早期完成と未事業化区間の早期事業着手など高規格幹線道路網等の整備促進について、各期成会などの活動を通じ、引き続き国や道に強く働きかけていくほか、交通の利便性や安全性の更なる向上のため、緊急性や必要性を勘案しながら市道や橋りょうの整備を順次進めてまいります。

 また、除雪事業者へ貸し出す除雪車両の増車を行うほか、除雪グレーダなどを計画的に更新し、冬期間における確実な除雪体制を確保してまいります。

 

(公共交通の確保)

 次に、地域公共交通の確保では、私たちの日常生活の移動手段であるとともに、観光や物流の基幹をなしているJR石北本線の維持存続に向け、JR北海道と地域で策定したアクションプランに基づく利用促進活動への助成やマイレール意識の醸成に向けた取組などを着実に実行してまいります。

 また、「北見市地域公共交通網形成計画」を策定し、本市の公共交通ネットワーク全体をまちづくりと一体的に形づくり、持続可能な地域全体の交通システムのあり方を示してまいります。

 

(良質な住宅・住環境の形成)

 次に、住宅・住環境の形成では、良質な住宅ストックの確保を図るため、引き続き、住宅の省エネルギー化やバリアフリー化に係る改修費の助成を行うほか、管理不全な空家等の除却費の助成を行い、空家等対策を一層推進してまいります。

 また、市営住宅では、継続している北見自治区の高栄団地及び端野自治区の親交団地の建替に加え、新たに留辺蘂自治区の公園団地の建替に着手するほか、「北見市公営住宅等長寿命化計画」に基づき、外壁などの改善を行い、建物の適切な維持保全と長寿命化を図ってまいります。

 

(水道水の安定供給と下水処理の確保)

 次に、上下水道事業では、安定的な水道水の供給と衛生的な住環境を維持し、公共用水域の水質保全を図るため、中長期的な視点から施設の計画的な更新を行うほか、新庁舎と併せ、防災拠点機能を充実させた上下水道局庁舎の供用を開始いたします。

 

 3点目の「地域の安全安心の確保」につきましては、

 

(防災の強化)

 近年、頻発・激甚化する大雨、台風、地震などの自然災害から市民の生命、身体及び財産を守るため、新たに「北見市強靭化計画」を策定いたします。

 また、宅地耐震化に係る大規模盛土造成地の第2次スクリーニング計画の作成や今年度見直した「北見市地域防災計画」に基づき、「北見市水防計画」などの関連計画を改訂し、災害に強いまちづくりを推進してまいります。

 また、河川の状況を迅速に把握するため、流域の警戒箇所に監視カメラを増設し、河川監視体制を強化するほか、市内の普通河川の護岸改修などを行ってまいります。

 さらに、食料や毛布のほか段ボールベッドや可搬式のガス発電機など災害用備蓄品を計画的に充実強化し、避難所の機能を高めてまいります。

 

(地域の安全の確保)

 次に、地域の安全の確保では、市民の皆さまに安心して公共施設を利用していただけるよう、自動体外式除細動器・AEDを計画的に設置、更新するほか、小中学校・義務教育学校の通学路や学校内外の巡視などを行うスクールガードリーダーを増員配置いたします。

 また、消防・救急救命体制については、聴覚・言語機能障がいの方々がどこからでも円滑に消防へ通報できるよう、国が推進するNET119緊急通報システムを新たに導入するほか、消防車両や消防水利施設も計画的に更新いたします。

 

(消費者保護の充実)

 次に、消費者保護では、消費生活センターにおいて、ますます多様化、複雑化する悪質商法や特殊詐欺による被害などの消費生活相談にしっかりと対応してまいります。

 



(5)市民による自主自立のまちづくり

 

 基本目標の5つ目は、地域・自治に関する「市民による自主自立のまちづくり」であります。

 

 1点目の「市民主体の住民自治の推進」につきましては、

 

(市政への市民参画促進)

 市政への市民参画では、移動市長室などさまざまな機会を通じた市政情報の公開により、課題を共有するとともに、政策の意思決定過程に参画できる機会を創出し、市民の皆さまとともにあるまちづくりを推進してまいります。

 

(住民自治の推進)

 次に、住民自治では、市民主体の協働のまちづくりを一層推進するため、引き続き、町内会への加入促進を図るとともに、住民自治推進交付金制度を通じ、地域コミュニティの活性化を促進してまいります。

 また、地域の拠点施設として、常呂自治区の日吉地区公共施設複合化、留辺蘂自治区の(仮称)旭コミュニティセンター整備を引き続き進めるほか、まちづくりパワー支援補助金により、市民が自ら考え、自ら実践する自主的なまちづくり活動を支援してまいります。

 

 2点目の「互いに尊重する地域社会の形成」につきましては、

 

(多様性を認めあう社会の実現)

 男女共同参画に対する市民理解を促進するため、セミナーの開催など幅広い啓発活動を展開するとともに、「きたみワーク・ライフ・バランス認定事業所」の認定など、多様性を認めあい、誰もが人権を尊重され、性別に関わりなく個性と能力を十分に発揮し活躍できる社会を一層推進してまいります。

 

(人権尊重のまちづくり)

 また、LGBTなど性的マイノリティの方々や性の多様性についての理解を促進するための市民啓発や職員研修など、人権尊重のまちづくりの実現に向けた取組を推進してまいります。

 

 3点目の「効率的な地域経営の推進」につきましては、

 

(行政運営の効率化・適正化)

 多様化・複雑化する市民ニーズに対応し、暮らしやすさを高めるためには、限られた地域の経営資源を最大限に活用することが必要であります。

 そのために、公共施設配置の最適化や民間活力の更なる活用など、引き続き、財政健全化の取組を一層推進するとともに、定型的なパソコン操作をソフトウェアのロボットにより自動化する、いわゆるRPAといった技術を新たに導入し、住民基本台帳事務に係る処理の自動化を進め、業務の効率化を図るほか、新庁舎における執務開始も見据えた組織体制の見直しなど、より効率的・効果的な行政運営に向け、改善を図ってまいります。

 

(行政サービスの向上)

 また、令和3年1月から新たに市民税・固定資産税など14の税目について、コンビニエンスストアでの収納を開始するほか、本年2月に開始したコンビニエンスストア等における各種証明書等の自動交付について、令和2年度中に交付できる証明書の種類を拡充するなど、より一層の行政サービスの向上に努めてまいります。

 


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4.むすび

 

 以上、令和2年度の市政運営の基本的な考え方と主要施策について申し上げました。

 

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されておりますが、罹患された方々とご家族にお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い収束を切に願うばかりであります。

 本市におきましても、すでに「北見市感染症危機管理対策本部」を設置し、市民の皆さまへの感染拡大を防ぎ、生活や経済活動への影響が最小限となるよう、国や道などの関係機関と連携を図り、対策に取り組んでいるところであります。

 改めまして、市民の皆さまにおかれましては、落ち着いて行動いただくとともに、日常的な予防である手洗いや咳エチケットの徹底をお願いいたします。

 

 私は、市民生活に大きな影響のある今回の新型コロナウイルス対策はもちろんのこと、人口減少や少子高齢化などさまざまな課題に一つひとつ粘り強く向き合いながら、皆さまの先頭に立って、この素晴らしいふるさと北見を守り、まちづくりを進めてまいる決意であります。

 市民の皆さま、議員の皆さまのご支援とご協力を、引き続き賜りますよう、心からお願い申し上げ、新年度の市政執行方針といたします。

 


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お問い合わせ

企画政策課/行評・行革/総合計画
電話:0157-25-1103
ファクシミリ:0157-24-1101