ヌプンケシ31号

北見市企画部(市史編さん担当) 〒090-8501 北見市北5条東2丁目 TEL0157-25-1039


市史編さんニュース NO.31
タイトルヌプンケシ
平成14年9月1日発行

◎大正後期頃の野付牛を撮った絵葉書寄贈
 8月12日、大正10年以降、昭和2年以前の野付牛の風景を撮った5組22枚の貴重な絵葉書が、清水町から送られてきました。
 寄贈主は、戦前、駅前にあった曙(あけぼの)旅館のご子息である齋藤光雄様からでした。
 8月はじめ、市民の声をきく課から担当に回付のあった、齋藤様からの寄贈申し出のお手紙に書かれた自己紹介によれば、齋藤様は大正13年(1924)11月に当市で生まれ、昭和12年(1937)中央小学校を卒業、同年4月旭川商業学校に入学し、昭和17年12月に卒業。
 当時、不足した石油の代用燃料として軍需用にアルコールを製造していた北見酒精工場に就職。昭和19年9月に召集され、中国を転戦、昭和20年8月20日に終戦を知り、帰国のため、乗船地へ集合しましたが、揚子江が減水のため、約半年ほど洞庭湖に足止めされ、翌年6月に帰国。昭和22年4月、酒精工場へ復職。昭和25年に伊達市に父母が移住したのに従い、伊達日赤病院に就職、同年9月に当市から転出されたそうです。昭和30年、清水赤十字病院の事務長として赴任。昭和61年、定年退職され、清水町に住宅をつくり、本籍も清水町に移されたとのことです。
 齋藤様のお手紙にも絵葉書の作成年代は不明とありましたが、下に示した絵葉書「野付牛町全景(其二)」を見ると昭和2年に火事にあった黒部旅館が正面に写っていますので、これらの絵葉書は昭和2年以前に作成されたものと、判断しました。

野付牛町の絵葉書絵葉書
絵葉書絵葉書

 上の絵葉書、左には曙旅館の看板も写っていますので、同館について平成5年に北見市旅館組合から発行された『北見市旅館組合史』で調べてみましたが、昭和13年の『野付牛商工名鑑』には齋藤春吉さんのお名前があり、戦後、昭和21年の市内電話番号簿には、曙旅館の名前はなかったようで、創業年と廃業年は不明でした。なお、昭和21年、曙旅館のあった場所で馬場整骨院が開業していますから、それ以前に廃業したものと考えられます。
 では、これら絵葉書の撮影された年代の中心ですが、ヒントになった絵葉書が下にある『野付牛開村記念碑ト忠魂碑』です。忠魂碑が高台(現在の市役所のある場所)に建立されたのは、大正10年(1921)です。忠魂碑の横にある建物も編集子が初めて見る施設ですが、大正12年に発行された『野付牛総覧』に添付されている市内地図を見ると忠魂碑の横に「軍人分会場」と表示がありますので、多分絵葉書にあるのと同じ施設だと思います。

野付牛開村記念碑ト忠魂碑の絵葉書

 他にも、仁頃通りに面してあった大正10年開館の映画館=神田館の完成寸前で足場などが写った、今までみたことのないアングルの絵葉書「野付牛浮世小路付近ノ景」、これも大正10年に建設された野付牛橋(第二代若松橋)の写った絵葉書「常呂川の景」がありました。
ですから、これらの絵葉書に写しだされた野付牛の年代は大正10年以降と判断しました。
 こうして同じ時期の5組22枚の絵葉書があったのは、大正15年(1926)に開基30年祭が挙行されていますので、これを意識して発行された為ではないか、と推測しています。
 このように説明のない絵葉書からも、多くの情報、新しい謎が浮き上がってきます。
あなたの家の押入れの隅にある古い絵葉書・写真類は貴重な歴史の証人です。ありましたら、ぜひ市史編さん事務室へお知らせください。
 今回、大切に保存されていた絵葉書を、当市に寄贈して下さった齋藤光雄様には、あらためてお礼申しあげます。本当にありがとうございました

 《中庭だより》 
☆8月中旬、夏休みを頂いて妻の実家がある長野県佐久市にいってきました。北見の冷夏とちがい、佐久では夏らしい夏に出会えました。義父は古墳等の発掘にも協力してきた郷土史研究家で、今年85歳になります。実家がある内山峡は群馬との国境で、武田信玄が関東へ進出するたびごとに、戦乱が起こった交通の要衝で、さかのぼれば縄文時代の遺跡もある谷あいの地域です。義父の話を聞くと、本格的に和人が入植してたかだか百年あまりの北見とでは歴史の厚みが違います。しかし歴史があればあったで、郷土史研究家が多いだけ、市史をまとめるには調整と整理が大変なようです。
☆縄文王国といわれる八ヶ岳の麓、尖石(とがりいし)遺跡のある茅野市尖石縄文考古館も見学してきました。そこには火焔土器や、昭和61年、棚畑遺跡から発掘された国宝土偶「縄文のビーナス」と、平成12年に中ッ原遺跡から出土した仮面土偶「仮面の女神」が展示されており、筆者は縄文人の造形美にしばし想像力を刺激されました。
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