ヌプンケシ164号

北見市総務部 市史編さん主幹  〒090-8501 北見市北5条東2丁目 TEL0157-25-1039

市史編さんニュース NO.164
 タイトルヌプンケシ
平成21年4月1日発行

◎「北見市史編さん基本計画」答申
  平成19年度に諮問され、9回開催された北見市史編さん委員会で検討、協議を進めてきた「北見市史編さん基本計画」が、先月3月6日に松岡義和会長から小谷市長へ答申されました。
 そこで今号では、市民の皆様にその新しい基本計画を次にご紹介いたします。

 北見市史編さん基本計画
総論
 明治2年(1869年)明治政府は東京に開拓使を設置し、同年の廃藩置県で蝦夷地を北海道と改称し、11国86郡をおきました。現在の北見市となる地域は、宗谷を含む「北見国」8郡のうち、常呂郡に編入され、常呂郡にはトコロ(常呂)村、チイウシ(少牛)村、トウフツ(鐺沸)村、ムエカオツネ(生顔常)村、フトチヤンナヘ(太茶苗)村、ノツケウシ(野付牛)村、テシマナビ(手師学)村の7村があり、明治8年(1875年)5月にカッコ内の漢字があてられました。
 北見市の行政の始まりは、明治16年(1883年)常呂村に常呂外6ヶ村戸長役場が置かれた時とされています。しかし、役場が置かれたとは言え、アイヌコタンがあっただけで、その人口も百十数名程度でした。その後、明治30年に野付牛・生顔常両村が常呂外6ヶ村役場より分かれ、野付牛外1ヶ村となりました。大正4年、野付牛村から置戸・武華両村が分村、大正10年には相内・端野両村が分村し、境界変更などを経て、合併する前の行政区域が形作られました。
 しかし、百有余年を経て分かれてきた私たちのふるさと、北見、端野、常呂、留辺蘂の4つのまちは、平成18年3月に合併し、また一つのまちとして歩みはじめました。鬱蒼とした木々を切り倒しながら、開拓の鍬を入れた人々は、人口約13万人を擁する大きなまちになることなど、果たして予想できたでしょうか。
 今、北見市は、「ひと・まち・自然きらめく オホーツク中核都市」の実現を目指し、市民と協同のもと、様々な取組みを行っています。
 
 常呂川水系をたどって拓かれた私たちの郷土、北見市は、再び常呂川水系の中で新たな都市づくりを模索しています。
 現在に生きる私たちは、過去を主体的に捉えることで、初めて、未来への展望を意識することができると思います。
 私たちは、北見市を築きあげた先人の業績を記録し、開拓の中で培った精神を学び、未来への貴い遺産として、『新北見市史』を刊行しようと思います。4つのまちが、それぞれの歴史の中で築きあげ、そして受け継いできた遺産を記述し、各自治区の様々な事象が、そのまま『新北見市史』に表現されるようにと考えています。
 当委員会は、これまでの議論をふまえ、旧一市三町の歴史を統合する新『北見市史編さん基本計画』を策定します。 

 1.市史編さん事業の目的
  市史編さん事業の目的は、先人が英知を集め、この北見市を営々と築き上げた経験から、市民一人一人が歴史を学び、現在を創意と知恵でひらき、未来の街づくりを進める指針となることを願って、市民の手で正確な史実を市史としてまとめることです。
2.編さん基本方針
 新しい市史の編さんは、一市三町それぞれの固有の歴史や特徴を尊重しつつ、常呂川水系というつながりにも注目した歴史観を提案し、次の基本方針をもとに進めます。
1)市史編さん事業のできる体制の強化
A市史編さん室について
 多くの自治体では、市史編さん事業を、市史を刊行するだけの臨時的なものとして、刊行が終ればその使命も終った、とされてきました。
 しかし、市史は事実の集積を編さんすることであり、事実が集積されなければ歴史としての史料は散逸し、二度と手に入れることは困難になります。市史とは刊行すればその使命が終わるという一過性のものではなく、過去から未来へ続く連綿とした時間の流れの総体です。継続的に、市史の基礎データとなる資料を収集・整理・保存・公開し、市民の財産を後世に伝えていくことが、市史編さん室の任務です。そのために専任職員を配置した「市史編さん室」が必要です。
B職員体制
 『北見現代史』編さん委員会の総括の中で、「市史編さん事業完遂の鍵は、市史編さんを担当する職員が握っている。今回の市史編さん事業において、課題として残された事項の多くは、担当職員の人員不足によることが大きい。こうした点で市史編さん担当職員の増員など、体制の一層の充実が必要である」と指摘しています。
 今回の市史編さん事業にあたっては、新たに三自治区が加わるため、現在の職員体制を充実することが必要です。四自治区を統括し、編さん委員会、編集委員会をとりまとめ、基本計画に従い目次大綱等を決定し、確実に実務を進めていける職員体制をとる必要があります。
C全庁的な協力体制の構築
  文書課、図書館、北網圏北見文化センター等関係機関との連携だけでなく、全庁的な協力体制を構築し、資料提供、情報提供を求め、あわせて市史にとって貴重な非現用公文書(保存期間が満了した公文書)の収集、整理、保存をはかることが必要です。
D事務室の拡充および公文書の保存等について
  資料の収集・整理・保存・公開等を考えた場合、図書館の郷土資料室との密接な資料管理体制が必要であり、さらには相互補完的な体制をとるため、たとえば図書館建設時に市史編さん室を併設することなどが望ましいと考えます。
  また、公文書は市民の財産であり、保存し、市民の貴重な財産として公開し、後世の市民に伝えていくことは、行政としての重要な責務であります。公文書は、市史編さん事業の基礎となる一級の資料でありますが、残念なことに保存年限を過ぎると将来的価値を考慮する
ことなく廃棄されてしまうため、意識的に残す努力が必要です。そのためには、公文書館的な施設も考慮しなくてはなりません。
  なお、収集した資料は、個人のプライバシーにかかわるものを除き、市民による市史研究の利用に供すると共に、希少な資料はできるだけ複製し、広く関係機関等に配布します。
2)市民と共に歩む市史研究
A市民協力の呼びかけ
 市史編さん事業は行政だけでは不可能で、市民の協力が必要不可欠であります。合併により取り扱う範囲が広くなった結果、歴史的資料については散逸してしまったものも少なくありません。機会あるごとに各種メディアを通して、市史編さん事業の意義を広報し、市民に理解を求め、資料の提供、聞き取りなど、各種協力を呼びかけます。
B市史研究者の発掘、育成
 市史をまとめるには、執筆者が不可欠です。その執筆者となる、また執筆を支える資料・情報提供者としての市史研究者も欠かせません。そのために、市史各分野に見識ある市民をリストアップし、編さんの協力を依頼し、交流をはかります。また、歴史講座の開催など、
市民が市史に関心が持てる各種企画を検討、実施し、その中で新たな市史研究者の発掘、育成を図ります。
C市史研究機関誌発行
  市民の研究発表・交流の場として、さらには研究者の育成も視野に入れ、定期的に市史研究機関誌を発行します。また、市史編さんニュースの『ヌプンケシ』の充実にも努めます。
D史稿の発行
  将来における市史の基礎資料として、各分野別の史稿の発行を企画し、関係機関との連携を図りながら、研究者と協議し、発行します。また、史稿に関するフォーラム等を適宜開催し、市民の関心を高めます。
3)市史発行について
  平成30年をめどに、既刊市史・町史を全面改訂した『新北見市史』を刊行することを前 提にし、具体的に市史編さん事業を進めます。
  また、小学生向け、中学生向け、あるいは一般市民向けのダイジェスト版のような、簡便で読みやすい市史の発行についても企画・検討します。
A既存市史の内容検討と訂正・補足
  これまで刊行された市史・町史の内容を検討し、明らかな間違い、誤解を招く表現、また欠落部分を明らかにし、訂正・補足します。
B現代的課題の意識化
  過去の記述だけが市史の目的ではなく、現在もまさに市史の対象であり、未来もまた史実に変わっていきます。この中で、現代史的課題として提起されている様々な問題を意識して編さんを進めます。
  さらには、市史は行政史を中心に編さんするのは当然のことですが、一般の市民がどんな暮らしをしていたのか、民衆史的な立場でも編さんすることを考慮します。
C『年表』の発行
  『新北見市史』を刊行するための第一段階として、旧一市三町の年表を速やかに発行します。
D『新北見市史』編集委員会の設置
  当編さん委員会の下に、基本計画の基き、『新北見市史』発刊に剥けた編集体制を組織するため、執筆者など実務者によるプロジェクト組織、『新北見市史』編集委員会を遅くても平成
4年をめどに設置し、これまでの市史編さん委員会の議論をふまえて、編集方針・編集計画を策定し、目次大綱等の内容を検討、整理し、執筆者の選定、執筆分担など、具体的な作業を進めます。
3.基本スケジュール
    平成19年度 編さん委員会設置
    平成20年度 基本計画策定
    平成21年度 年表発行
       ↓
       ↓
    平成24年度 遅くともこの年度までに編集委員会設置  編集計画策定
    平成25年度 執筆開始                    史稿・機関誌発行
  画像ノートとエンピツ     ↓
       ↓
       ↓
    平成29年度 原稿集約・編集完了
    平成30年度 『新北見市史』発行・配布・事業総括
             次期北見市史の計画・立案

◎北見市史編さん委員会
 2年度に亘り、この計画答申にご努力頂いた市史編さん委員の皆様は、次の10名の方々です。
 
画像お花
氏名 自治区 備考
伊東定子 北見 学識経験者
小林正 北見 学識経験者
前川満夫 北見 学識経験者
◎松岡義和 北見 学識経験者
○田中誠 端野 行政経験者
水口馨 端野 行政経験者
熊木俊朗 常呂 学識経験者
武田賢一郎 常呂 行政経験者
伊藤一郎 留辺蘂 学識経験者
國澤豊 留辺蘂 学識経験者
    ◎ 委 員 長   ○ 副委員長
 委員の皆様には、これからも計画の進捗状況と事業内容をチェックして頂くことになりますので、引続きよろしくお願いいたします。

  
《中庭だより》
☆3月12日、北網圏北見文化センターより当室へ『夢の弥次喜多/野付牛の巻』と題するDVDの提供があり、早速内容を観たところ、これは昭和9年(1934)12月に阿寒が国立公園になったのを受けて、昭和10年春頃に北見観光協会が新宝塚映画に作成させた観光コース案内と市内主要産業の紹介で、その中に「馬場酒造店」もありました。新聞記事を基に、150号に馬場昌久氏が宣伝映画を作製と書きましたが、それは間違いで、この映画がその問題の映画でした。馬場氏はそのスポンサーの一人だったのが、いつの間にか記憶違いされたのでしょう。この原フィルムは、昔から北見市の財産としてあったそうです。これで、一つまた謎が解けました。(歓喜)
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