定例市長記者会見(令和3年2月)

令和3年2月18日(木)開催 定例市長記者会見

会見項目

(1)第1回定例市議会提出議案について/総務部・企画財政部
(2)令和3年度予算案の概要および主な事業について/企画財政部

会見内容

市長:
 お忙しい中、お集まりいただき有難うございます。

 報道の皆さまには、市政の推進にあたりご協力いただき心からお礼申し上げます。

 はじめに、私事で恐縮ですが、今月2日から入院し、退院後の自宅療養も含め14日間不在にさせていただきましたが、今週から公務に復帰いたしました。

 ご心配をおかけしましたが、おかげさまで、経過も良好であり、早期に公務復帰が可能となったところであります。

 改めまして、市勢発展のため、全力で公務に取り組んでまいりますので、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 

 次に、新型コロナウイルス感染症関連でありますが、先日ワクチンが薬事承認されたところであります。

 ワクチンの接種に関しては、国の指示のもと行われることになりますが、本市でもスムーズに接種事務を行うことができるよう2月1日付けで新型コロナウイルスワクチン接種推進室を設置し、接種体制の構築に向け、準備を進めているところであります。

 現在、国からはワクチンの配送時期などの詳細な情報がなかなか伝わってこない状況ではありますが、今後とも国や関係機関と連携し、情報収集に努め、市民の皆さまが安心してワクチンを接種できるよう事務を進めてまいりたいと考えております。

 それでは本日の案件について、ご説明いたします。

(1)第1回定例市議会提出議案について

 本日告示、2月25日開会の第1回定例市議会に提出の付議事件について説明させていただきます。

 令和3年度の各会計予算や令和2年度の補正予算、条例の改正など、議案が42件、報告案件2件、合わせて44件でございます。

(2)令和3年度予算案の概要および主な事業について

 次に、令和3年度予算案についてでありますが、国においては、昨年12月21日に新年度予算案が閣議決定され、令和2年度第3次補正予算と合わせ、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に万全を期しつつ、デジタル社会の推進、少子化対策など全世代の社会保障制度の構築等にも対応する予算として編成されたところであります。

 北見市においても新型コロナウイルス感染症による地域経済への影響を踏まえ、新年度予算では、市税や譲与税等についは減少が見込まれる一方、各交付金や臨時財政対策債については増加が見込まれ、本市の歳入における一般財源の総額では、ほぼ前年並みの見通しとなったところであります。

 今回の予算編成に当たりましては、経費支出の効率化を含め、徹底した経費削減に取り組み、事務事業の必要性、効果、優先度などを再検証しながら、その仕組みや制度自体を見直すと共に、第2期総合計画、第2期地方創生総合戦略、第2次行財政改革大綱および財政健全化に基づく取組みを踏まえた予算の計上に努めたところであります。

 予算規模についてでありますが、一般会計707億2千万円、特別会計278億1,968万2千円、企業会計157億4,127万9千円、全会計で1,142億8,096万1千円となり、前年度当初予算との比較では、一般会計で、市庁舎や北見カーリングホールなどの整備が完了し、普通建設事業費が減少したことにより9.4%の減、特別会計で、後期高齢者医療、介護等に要する社会保障関係費の増により0.2%の増、企業会計で、上下水道局庁舎の整備完了により8.4%の減、全会計では、7.1%の減となったところであります。

 また、土地改良事業市負担金などの国の補正を含めた繰越分を加えた予算でも、一般会計で8.6%の減となったところであります。

 また、臨時的・政策的経費につきましては、このコロナ禍ではありますが、到来する人口減少・少子高齢化社会へ対応すべく、検討を重ね、私の公約につきましても、行政課題として位置づけ、編成作業を行ったところであります。

 それでは、新年度の主な新規・拡充事業についてご説明いたします。

 はじめに、私の公約である、子育て支援についてであります。

 このコロナ禍にあっては、いわゆる「里帰り出産」を控えざるを得ないなど、家族などからの十分な支援が受けられず、育児への不安をお持ちのお母さんもいらっしゃると思います。

4月からスマートフォン向けアプリケーションを活用したオンライン相談や情報発信などを開始すると共に、助産師等による産後ケアについても対象者の範囲を拡大し、子育てについての不安感などの軽減を図ってまいります。

 また、子育て世帯の経済的な負担を少しでも減らすため、8月から通院に係る医療費助成の範囲を現在の未就学児から小学6年生までに拡大いたします。

 福祉分野では、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、ごみ出しに困難を抱える高齢者等を対象に、ごみの戸別収集と安否確認による見守りを行う新たな支援制度を開始いたします。

 また、本市と近隣4町が連携する北見地域定住自立圏事業として今年度整備いたしました地域生活支援拠点等の総合相談窓口である基幹相談支援センターの運営を開始するなど、引き続き、障がいのある方の生活を圏域全体で支える体制を構築してまいります。

 教育分野では、国のGIGAスクール構想による児童・生徒1人1台のタブレット端末等を活用したICT教育の推進や本市の地域資源であるカーリングの授業を拡充すると共に、昨年10月に供用を開始いたしましたアルゴグラフィックス北見カーリングホールを起点としたイベントの開催や首都圏等でのプロモーションなどにより、合宿の誘致など国内外からの交流人口の拡大を図ってまいります。

 産業分野では、健全な森林の更なる整備を推進するため、国から譲与される森林環境譲与税を活用し、林業事業体に対して、令和3年度から新たに、安全装備品や作業負荷軽減装備品の購入などの取組について助成してまいりますほか、一般社団法人北見市観光協会とも連携し、「オール北見」でより厚みのある観光施策を展開してまいります。

 環境分野では、新たに地域おこし協力隊を配置し、犬や猫の適正飼育に関する啓発活動などを行ってまいります。

 地域公共交通につきましては、今年度策定いたしました「北見市地域公共交通網形成計画」に基づき、留辺蘂自治区における交通システムの再編やバス待合施設の整備、路線バス運行経路の見直しに係る実証実験などを行ってまいります。

 行政サービスの向上につきましては、市民の皆さまの利便性向上を図るため、将来の行政手続のオンライン化に向け、電子申請システムの整備を行い、行政のデジタル化の取組を進めてまいります。

 また、令和2年度の補正予算についてでありますが、主な事業として、新型コロナウイルスワクチン接種に関する経費、および新型コロナウイルス感染症に係る経済対策事業として、すでに取り組んでおります「宿泊需要喚起支援事業」を本年9月まで実施期間を延長するための経費を繰越明許費として計上したほか、PCR検査支援事業では、新型コロナウイルス感染症が長期化していることから、クラスター発生防止および市民の感染への不安解消を図るため、介護ならびに障がい者関連施設の従事者等を対象としてPCR検査費用を助成する経費等を計上したところであります。

 私からは以上です。

質疑応答(内容は要約しています)

記者:
 ワクチン接種の体制について、見通しを教えてください。

市長:
 ワクチンの準備状況ということでお答えいたします。現在国からワクチンの供給量について明確に示されていないところでありますが、2月1日付けで新型コロナウイルスワクチン接種推進室を設置し、国の動向などの情報を収集すると共に、高齢者へのクーポン券配布に向けて準備を進めているところであります。
 また、ワクチンの接種場所、医師や看護師等の確保につきまして北見医師会等の関係機関と協議調整を行っており、実施体制の構築を進めているところであります。
 なお、詳細については、状況が見え次第、皆さまにお話ししていきたいと思っております。

記者:
 ワクチンの到着時期については、どうですか。

市長:
 国からは示されておりません。

記者:
 2月22日で、昨年北見市で新型コロナウイルス感染症の感染が確認されてから1年になります。改めて、この1年間のコロナウイルスに対する市としての取組と市長としての所感、今後の取組について伺います。

市長:
 昨年の2月22日に、道内初のクラスターが北見市で発生して、大変な状況になったところであります。
 このことに関して保健所、道、医療機関、関係機関にご協力いただき、さらには感染防止に向けての市民の皆さまにご理解、ご協力いただきました。
 クラスターをはじめ、色々な状況がありましたが、私としては大事には至っていない状況であると思っており、この状況に留まったのは市民の皆さま、関係機関のご尽力の賜物であると思っております。
 現時点としては、今後収束に向けてのワクチン接種事業が始まりますので、国の指示のもと、市民の皆さまのご理解、医療機関との連携など力を合わせて、この接種事業が前に進むように取り組むことが最大の責務と考えております。

記者:
 コロナ関連の国の3次補正予算にかかる予算が一部補正予算には計上されており、新年度予算には計上されていないが、今後どのようなコロナ関連の経済対策を考えていますか。
 また、市長の体調について詳しく聞かせてください。
 次に、新年度予算編成について、市の財政状況が厳しい中で、市長の目玉政策、重点的に予算措置した事業についての考えを聞かせてください。前年度の当初予算に比べると市庁舎やカーリングホールといった事業が完了したことにより、大型の事業が見当たらなく、また、他市町村と同様の政策が多いと思いますが、予算編成の考え方について、聞かせてください。

市長:
 まず、国の3次補正予算の関係です。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、基本的には国が繰越し、地方公共団体へ配分される予定と伺っております。今後、市内における新型コロナウイルスの状況を勘案しながら、感染症対策や地域経済対策として、事業のとりまとめを今後、進め、内容がまとまりましたら、改めて皆さまにお示しさせていただきます。
 私の体調に関してですが、2月2日に入院、3日に手術、9日に退院しました。転移していた腫瘍は、全て取り切ったと聞いています。術後1週間程度経過していますが、開腹手術であったので、現在も違和感があり、術後の落ち着きには時間がかかるものと思っていますが、順調に回復しているものと受け止めていただければと思います。
 新年度予算の目玉ということですが、私の公約でもあります子育て支援について、子育てに関する情報配信等を目的にスマートフォン向けアプリケーションの運用を開始し、育児への不安を解消すると共に、通院に係る医療費助成の範囲を現在の未就学児から、小学6年生まで拡大し、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 さらに、令和2年度の補正予算ではありますが、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、市民の感染への不安解消のため、市内の介護・障がい者施設等の関係者を対象としたPCR検査の費用助成を繰越予算を含め新年度から実施いたします。
 次に、大型事業についてですが、新庁舎が完成したので、予算額としては70億円ほど下がっていると思います。大型事業を除いた予算額としては、一定程度落ち着いていると思っております。今後は、議会とも相談となりますが、小中学校の大規模改修なども想定されるので、状況が見えてきましたら、お示ししていきたいと思います。

記者:
 市長の入院に関して、どのような病名で、どこの何を切除したのですか。

市長;
 10年前に腎臓に癌が見つかり、全て摘出しましたが、癌ですので、転移することもありますから、1年ごとに検査を受けていましたところ、10年目に腫瘍が見つかりました。調べたところ、おそらく癌が転移したことによる腫瘍であり、摘出したほうが良いという判断でありましたので、手術を受けました。

記者;
 診断名は何ですか。

市長;
 腎癌です。

記者;
 別の部位に転移したということではないのですか。

市長;
 別の部位です。腎臓から横隔膜の下あたりです。

記者;
 臓器ではないとうことですか。

市長;
 そうです。

記者;
 腫瘍は悪性ですか、良性ですか。

市長;
 悪性です。ただ、腫瘍は全て切除したと聞いていますので、今後も検査をして状況をみて対応していくしかないと思っています。

記者;
 コロナ対策について、現時点で考えている事業はありますか。

市長;
 様々な事業を考えてはいますが、現時点で発表する段階には至っておらず、もう少し検討を要すると思います。まとまり次第報告したいと思います。

記者;
 今週公務に復帰とは、いつからどのような形で復帰されたのですか。

市長;
 2日に入院、3日に手術、9日に退院し、市内ではなかったのでそこから移動し、15日から復帰の予定でしたが、調子がよくなかったものですから、16日から公務に復帰しました。

記者;
 フルタイムですか。

市長;
 予期せぬ痛みがなければ、フルタイムでと考えています。

以上。