ところ遺跡の館展示案内:常呂の遺跡の特色とその時代

 日本列島の最北端に位置する北海道は、本州以南とは異なる歴史を歩んだことが知られていますが、中でも常呂地域を含むオホーツク海沿岸部は、本州からの影響を受けた道南の文化と、大陸に連なるサハリンや千島列島の文化の影響が交錯し、独特の文化を形成した地域として知られています。学校で習う歴史の教科書は本州の歴史が中心に書かれていますので、こうした北方地域の歴史の話はほとんど登場しません。遺跡の館では、北海道の中でも独自の歴史を歩んだオホーツク地域の文化の変遷を、実際に遺跡から出土した資料で見ることができます。

北海道の歴史の時代区分

北海道では次のような時代区分が用いられています。

▶旧石器時代:北海道に最初にヒトが住み始めた時代です。
▶縄文時代:定住的な狩猟採集生活の時代で、土器の使用が始まります。
▶続縄文時代:本州で農耕文化の弥生時代に入っても、当時農耕に適さなかった北海道では縄文文化の伝統を残した鉄石併用の文化が発達しました。北海道独自の時代区分です。
▶擦文時代:7世紀頃、本州からの影響を受けて鉄器主体の文化が成立しました。北海道独自の時代区分です。
▶オホーツク文化:擦文時代とほぼ同じ頃、オホーツク海沿岸に栄えた外来の文化です。
▶アイヌ文化:本州の中世から近世に相当します。

 北海道では明治時代以前に本格的な農耕文化が栄えることはなく、基本的に狩猟・漁撈(ぎょろう)・採集経済の文化が継続していました。

北海道の歴史の時代区分

常呂地域の遺跡の特色

 常呂地域ではこうした先史文化の遺跡が良好な状態で多数残っています。とりわけ、縄文時代~擦文時代・オホーツク文化期の竪穴住居跡群の遺跡が代表的です。数千年前から、新しいものでも700年以上前にさかのぼる竪穴住居の跡が現代まで埋まりきらずに保存されており、何千年にも及ぶ人々の暮らしの痕跡を今でも目の当たりにすることができます。
 さらに、常呂地域では擦文文化とオホーツク文化の両方の遺跡が確認されており、その後のアイヌ文化の成立を考える上でも重要な研究対象となっています。

遺跡の森ジオラマ(部分)

【遺跡の森ジオラマ(部分)】
模型内の地面の窪みは現在残っている竪穴住居の跡を示しています。

遺跡の時代解説(ところ遺跡の館展示案内)

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