水道料金及び下水道使用料改定の背景

なぜ改定が必要なの?

 北見市は北海道で最も広い区域を有しており、その中で多くの施設を保有しなければならず、維持管理や更新のために多くの費用が必要となります。  近年は人口減少や節水機器の普及により水道及び下水道の使用量は毎年減少を続けており、水道料金及び下水道使用料の収入は毎年約1%程度減少しています。  一方で、物価高騰を受けて費用は年々増加していますので、収入と費用との差額である利益も毎年減少しています。  これからも安全な水道水の供給と、安定した汚水処理を継続するために、水道料金で13.40%、下水道使用料で3.61%の引き上げ改定を行います。

人口減少に伴い使用水量が減少している

給水人口は減少し、有収水量は10年間で約9.1%減少しています

 近年の人口減少、節水に対する意識の向上や機器の普及などにより、使用水量は年々減少傾向にあります。
 グラフでは平成26年度から令和6年度までの給水人口と有収水量の推移を示しており、青色の棒グラフで示した給水人口は平成26年度以降一貫して減少しています。
 また、オレンジ色の折れ線グラフで示した有収水量についても同様に減少しており、この10年間で約9.1%もの減少となっています。

費用が増加している

水道事業も下水道事業も近年費用が上昇を続けています

 近年の物価高騰などの影響により、上下水道事業にかかるコストも増加を続けています。
 グラフでは令和2年度から令和6年度までのそれぞれの営業費用、いわゆる本業にかかる費用の推移を示しており、年度によって多少の変動はありますが、青色の点線である近似曲線を見ると、両事業ともに営業費用が増加傾向にあることがわかります。
 

利益が減少している

水道事業の利益は令和3年度が最も多く、その後は減少している

 上のグラフは、水道事業の近年の損益の状況です。
 収入は青色の棒グラフで表しており、水道事業の場合、収入の大半は水道料金収入が占めています。
 水道料金は平成30年度に料金改定を行っていますが、激変緩和措置として平成30年10月に全体の2分の1の値上げ、その後令和2年10月に残り2分の1の値上げを実施しています。
 これに加え、コロナ禍における外出自粛により在宅時間が増え、水道の使用水量が増加した影響もあり、水道料金収入は令和3年度まで徐々に増加していましたが、令和4年度以降は徐々に減少しています。
 支出はオレンジ色の棒グラフですが、物価の上昇などにより年々増加傾向にあります。
 収入から支出を差し引いた純利益は、グラフの黄色の部分で表しており、収入が増加した令和3年度が最も多く、その後は減少を続けています。

下水道事業の利益は令和3年度に最も多くなり、その後は減少傾向にあります

 下水道使用料収入は、令和2年度が最も多くなっており、その後は徐々に減少しています。
 収入から支出を差し引いた純利益は、令和3年度が最も多く、その後は徐々に減少しています。
 令和6年度は下水道使用料収入としては前年度よりも減少しているものの、この年から下水の処理過程で発生する消化ガスを民間発電事業者へ売却することにより新たな収入を得ているため、収入全体としては前年度よりも増加しましたが、物価の上昇などにより、支出全体についても年々増加傾向にあります。

施設が多く、1人当たりの維持・更新に係る費用負担が大きい

人口1人当たりの固定資産価額は道内人口上位9市平均よりも1.58倍になっています。

 北見市は道内で最も広い区域に家屋などが点在しているために多くの上下水道施設を保有しています。
 このグラフは道内人口上位10市の水道及び下水道事業が有している固定資産価額の人口1人当たりの金額を示しています。
 1番左の棒グラフが北見市の金額を表しており、水道事業では人口1人当たり約28万6千円、下水道事業では人口1人当たり約65万円、上下水道事業合計では人口1人当たり約93万6千円となっています。
 グラフ中の赤色の点線が北見市を除く道内人口上位9市の平均金額を示しており、9市の平均金額は、人口1人当たり59万4千円となり、北見市の金額は9市平均金額の約1.58倍にもなっています。
 このように、北見市は他都市と比べて多くの上下水道施設を保有していることから、これらの施設の維持管理費や老朽化対策にかかる経費も他都市と比較して高くなる傾向があります。

北見市の水道管と下水道管の長さは直線距離にしておおよそ那覇市を超えるほどの長さがあります
人口密度の低い北見市では、道内人口上位9市平均が3人で1つの管を支えるのに対し、2人で同じ長さの管を支えていることになります

 グラフにより北見市の固定資産が多いことを紹介しましたが、固定資産に含まれる水道管と下水道管がどの程度の長さを有しているのかを直線距離で表しました。
 令和6年度末時点では、水道管が1,209キロメートル、下水道管が1,314キロメートルとなり、合計すると沖縄県那覇市を超えるほどの長さが北見市内に張り巡らされています。斜線の部分は法定耐用年数(水道管40年、下水道管50年)を経過した管の長さを表しています。
 また、北見市は面積が広く人口密度が低いため、人口1人当たりの水道、下水道合わせた管の長さは、道内人口上位9市平均が3人で負担する管を、北見市は2人で負担していることになります。

上下水道施設の老朽化が進んでいる

水道管の老朽化が進んでおり、全体の約41.5%が老朽化しております。

 水道管の老朽化が特に進んでおり、北見市が保有している水道管全体のうち令和6年度末時点で41.48%がすでに耐用年数の40年を経過しております。令和5年度末から約1.8%老朽化が進んだのに対して、わずか約0.4%しか新しい管に更新できませんでした。
 これは、人間が歩く速さで管を更新するのに対して、自転車ほどの速さで老朽化が進んでおり、新しい管への更新が間に合っていないことになります。
 水道管、下水道管の老朽化は全国的な問題として注目されていますが、北見市の場合は全国平均よりも老朽化が進んでいます。
 【令和5年度の老朽化率全国平均】  
  水道管=約25.4%(北見市約41.48%)  下水道管=約8%(北見市約12%)
  

地中の水道管が破裂して地上に水が噴き出しています
水道管の破損個所から水が噴き出しています

 上2枚の写真は、実際に過去発生した漏水現場の様子です。
 水道管は凍結防止のため地中深くに埋めていますが、大きな管が破損した際には、その水圧から地上に噴き出すほどの漏水が発生します。

下水道管の中を撮影したもので、上部に破損が確認されます

 左の写真は下水道管の内部をカメラで撮影したものです。
 上部に大きく破損が確認できるのと、更にそこからひび割れが起きているのが分かります。
 下水道管の内部はこのようにカメラ等による点検調査を実施し、写真のような損傷が認められた場合には計画的に修繕していくことで、安全な管をできる限り長く使用できるように取り組んでいます。

改定までの検討結果

 水道料金及び下水道使用料の改定に至るまでの審議については上下水道審議会開催結果をご確認ください。

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電話:0157-25-1119

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